北朝鮮、次の核実験の準備整っている=韓国

5回目の核実験の爆発規模は過去最大だったとみられる

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5回目の核実験の爆発規模は過去最大だったとみられる

韓国政府は12日、北朝鮮が次の核実験をいつでも実施できる用意があるかもしれないとの見方を示した。

聯合通信は匿名の政府筋の話として、北朝鮮が北東部の山岳地帯の地下奥深くに作った未使用の坑道で新たな核実験を行う準備が整ったと報じた。同政府筋は、「ソウルとワシントンの情報当局は注意深く監視している」と述べたという。

報道の後、韓国国防省の文尚均(ムン・サンギュン)広報官は、豊渓里(プンゲリ)核実験施設には未使用の坑道がまだあり、6回目の核実験にいつでも使える状態にあると述べた。ただし、安全保障上の理由からそれ以上の詳細は明らかにしなかった。

聯合通信は11日、韓国軍筋の話として、核攻撃の兆候が見られた場合には、北朝鮮の首都・平壌を全滅させることもあり得ると伝えた。

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これまでの核実験の規模との比較

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核実験が実施された豊渓里(プンゲリ)核実験施設(資料写真)

北朝鮮は先週9日に5回目となる核実験を実施した。爆発の規模は過去最大とみられている。この核実験には、各国の非難が集まり、緊張が高まった。韓国も、北朝鮮に対する威嚇の言葉を強めた。

弾道ミサイルに核弾頭を搭載する技術を得た、つまり核攻撃能力がある、という北朝鮮の主張は依然として疑問視されているものの、専門家たちは最近の動向は懸念に値すると指摘している。

ソウルで取材するBBCのスティーブン・エバンズ記者は、平壌の科学者には前回の核実験の結果を分析する時間が必要とみられ、再び核実験をする可能性は少ないと指摘した上で、数週間から数カ月後に次の核実験が実施される可能性もあると語った。

国連安全保障理事会は北朝鮮に新たな制裁を科すことで既に合意している。北朝鮮は制裁を「くだらない」としている。

今年に入り北朝鮮は核実験を2回実施。このほか強力なミサイルの実験を何度か行っている。どちらも国連による制裁で禁止された行為。

日本の共同通信は12日、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が北京に到着したと報じた。

中国は北朝鮮の主要な同盟国で貿易相手だが、北朝鮮の軍事活動や金正恩・朝鮮労働党委員長の攻撃的な発言に不満を高めている。

北朝鮮への新たな制裁に実効性を持たせるためには、中国の支持が不可欠となっている。