ヘロイン中毒の保護者と車に……男児は親類に 米オハイオ州

画像提供, City of East Liverpool
オハイオ州イーストリバプール市の警察は7日、この車を発見した
米オハイオ州の車内で、ヘロイン多量摂取で意識不明の男女の後ろに幼い男児が座っている写真が公表され話題となった事件で、4歳男児は親類に引き取られることになった。同州の裁判所が13日、養育権を大叔母と大叔父に認めた。
オハイオ州イーストリバプール市の警察は7日、蛇行するなど危険走行しているスポーツ用多目的車(SUV)を発見。停車した車に警官が接近し車内を確認したところ、運転席と助手席で意識不明となった男女のほか、後部座席に幼い男の子を発見した。
男女は共に、ヘロインの多量摂取状態と確認された。助手席のロンダ・パセク容疑者(50)は男児の祖母、運転席のジェイムズ・アコード容疑者(47)はパセク容疑者の恋人で、共に児童を危険にさらした疑いなどで逮捕された。
パセク容疑者は1カ月半前に、男の子の養育権を裁判所から認められたばかりだった。
サウスカロライナ州に住む男児の大叔父と大叔母が、男児を引き取りたいと申し立て、オハイオ州コロンビア郡の法廷が夫妻に養育権を与えた。少年裁判所のデイン・ウォルトン所長は、パセク容疑者に養育権を認めた時点では、薬物使用に関する「証拠提示はなかった」と説明している。
警察は事件後、車内の写真をフェイスブックで公表。「ヘロインという毒」の危険を周知するのが目的だったと説明している。掲載当初は男児の顔が見える状態だった。
これについてパセク容疑者のきょうだいは米NBCニュースに対して、市当局は自分たち家族を「侮辱した」と不満を述べた。
「(男児の)顔をぼかすこともできたのに、そうしなかった」、「今度はロンダからあの子をとりあげようとしてる」とこの親類は言い、「ロンダがしたことを褒めるつもりはないけど、(当局が)彼女と孫息子にしてることはひどすぎる」と批判した。