米陸上タイソン・ゲイ選手の15歳娘、撃たれ死亡

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トリニティー・ゲイさんは車両2台の間の銃撃で死亡
米ケンタッキー州の警察は16日、陸上短距離走の元世界王者タイソン・ゲイ選手の15歳の娘が、撃たれて死亡したと発表した。同州レキシントンの警察によると、レストラン駐車場で車2台の間で銃撃戦となり、トリニティー・ゲイさんの首に銃弾が当たったという。地元メディアは、トリニティーさんが搬送先の病院で死亡したと伝えた。
レキシントン出身のゲイ選手は、地元テレビ局レックス18に対し、娘が死亡したと述べた。
「助からなかった。すごく混乱してる。秋休みで先週ここに来たばかりだったのに。狂ってる。何が起きたのかまったくわからない」とゲイ選手はテレビ局に話したという。
調べによると、事件はレキシントン市内のレストランの外で午前4時ごろ発生。目撃証言によると、灰色の乗用車と濃い色のスポーツカーの間で銃の撃ち合いが起きた。トリニティーさんはいずれの車にも乗っていなかったと見られており、ケンタッキー大学病院に個人の車で運ばれた。警察は殺人事件として捜査している。
警察は乗用車を発見し、2人を職務質問しているが、もう片方の車は捜索中という。
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タイソン・ゲイ選手は米国代表としてリオ五輪に出場した
ゲイ選手は100メートル走の米国記録保持者で、ジャマイカのウサイン・ボルト選手に次ぐ世界2位。
米陸上代表チームは、ツイッターでゲイ選手と家族に追悼の思いを伝え、「娘トリニティーさんの悲劇的で非道な死を悲しんでいる」と書いた。
地元ファイエット郡の教育関係者や、他のアスリートたちも次々に、追悼の言葉を発表した。
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砲丸投げの米代表ダレル・ヒル選手は「落ち着けるよう祈っている」「みんなタイソンの家族のために少し祈って」とツイートした
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アテネ五輪の女性100メートル銀メダリスト、ローリン・ウィリアムズ選手は「米陸上チームのひとりに悲しいことがありました。娘さんが昨夜殺されたタイソン・ゲイのために教会で祈ってください」とツイート
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五輪メダル4つ獲得のアト・ボルドン選手(トリニダード・トバゴ)は「タイソン・ゲイと家族にお悔やみ。レキシントンのレストランで発砲があり、15歳の女の子が死亡」とツイートした
ゲイ選手は男子400メートルリレー走者としてリオ五輪に出場。米国代表はいったん3着に入ったものの、バトンミスで失格になった。
ゲイ選手は2012年ロンドン五輪の400メートルリレーで銀メダルを得たが、翌年に薬物規定違反が発覚。2014年にロンドンのメダルを剥奪され、1年間の出場停止処分を受けた。