サウジアラビアの王子、殺人罪で処刑

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サウジアラビア王家の一員が処刑されるのは異例。写真は2012年6月撮影の、王家サウド家の人々。
サウジアラビア内務省は18日、殺人罪で死刑判決を受けていた王子に対して、刑を執行したと発表した。
発表によると、トゥルキ・ビン・サウド・カビル王子は首都リヤドで処刑された。死刑執行の方法について説明はなかったが、サウジアラビアでは首を切り落とす方法が多い。
王子は3年前、リヤドでけんか沙汰になった男性を銃で撃ち殺した罪で有罪となった。王子は有罪を認めていたと内務省は説明した。
AFP通信によると、サウジアラビアにおける死刑執行は今年134人目だが、王家の一員が死刑になることは異例だという。
内務省は、「治安維持と正義実現」を政府は重視していると国民に安心するよう呼びかけた。
アル・アラビヤによると、殺害された男性の遺族は、死刑を求めない代わりに賠償金を受けとる「血の賠償」と呼ばれる金銭の申し出を拒否したという。
王家サウド家の一員が処刑された過去の事例で最も有名なのは、1975年に叔父のファイサル国王を暗殺したファイサル・ビン・ムサイド・アル・サウド王子。
サウジアラビアで死刑となる大半は殺人や麻薬密売で有罪になった人だが、今年1月には1日の間に「テロ罪」で50人が処刑された。この中には高名なイスラム教シーア派指導者のシェイク・ニムル・アル・ニムル師も含まれていた。