パキスタンの警察学校に襲撃 数十人が死亡

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警察学校の宿泊施設が襲撃された(24日、パキスタン・クエッタ)
パキスタン西部のクエッタで24日、警察学校が武装集団によって襲撃され、少なくとも44人が死亡した。パキスタン当局が明らかにした。
当局によると、爆弾チョッキを着用した3人の襲撃犯がバルチスタン警察学校に押し入った。全員が死亡したという。
生徒ら数百人が避難。パキスタン軍と国境警備隊による鎮圧は数時間に及んだ。
バルチスタン州のサルファラズ・ブグチ内相は事態は収まったと語った。
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病院に運ばれる負傷者(24日)
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鎮圧には数時間かかった(24日)
襲撃犯のうち2人は爆弾チョッキを起爆し死亡。もう1人は治安部隊によって殺害された。
国境警備隊のシェル・アフガン少将は、犠牲となった生徒の多くは爆発によって死亡したと述べた。
アフガン少将は、武装勢力ラシュケル・エ・ジャンビの一派が犯行に及んだとし、「アフガニスタン国内の工作員と連絡を取っていた」と語った。
犯行声明は現時点で出ていない。
目撃者の1人は、襲撃が始まってからかなりの時間が経過した後も、銃声と爆発の音が聞こえたと話した。
100人以上に上る負傷者の多くは生徒だという。
生徒の1人は地元のGEOテレビに対し、「彼ら(武装集団)は発砲しながら建物に向かってきた。私たちは屋上に避難し、裏から飛び降りて、命からがら逃げた」と語った。
24日には、クエッタの南にあるスラブで銃撃を受けた税関職員2人が死亡し、1人が重傷を負った。
今年8月には、死亡した有力弁護士に弔意を表すため人々が集まっていたクエッタの病院で爆弾攻撃が起き、88人が死亡した。
アフガニスタン国境近くの部族支配地域では、パキスタン軍と武装勢力との間の戦闘が続いている。