記録達成のスープ600キロを捨てた店舗、謝罪 マレーシア

画像提供, Instagram/chefwan58
巨大なサラワク・ラクサはマレーシアの屋台フードの記録づくりに用意された
マレーシア・クチンのショッピングセンターは、屋台で売られる人気の食べ物の記録づくりに挑戦して用意した、ピリ辛麺入りスープのサラワク・ラクサ600キロを、記録達成後に捨ててしまったことについて、謝罪した。
1500杯分にもなるせっかくのスープを捨てたと、ソーシャルメディアでさかんに批判されていた。
クチンのショッピングセンター「プラザ・メルデカ」は、衛生と安全のために判断だったと説明しつつ、食べ物を大量に無駄にしたことは「気づかなかったのが残念で、判断ミスだった」と誤った。
サラワク・ラクサ600キロは、調理師15人が18時間かけて作った。
使った材料は、ラクサ・ペースト100キロ、米麺225キロ、エビ90キロ、卵1008個、もやし90キロ、鶏肉80キロ。
ショッピングセンターのチア・ケンムン支配人は報道陣に、スープを一定の温度で保つよう言われていたので、「ただ配ればいい」というわけにはいかなかったと説明。さらに、大量のスープからは実は悪臭が出始めていたと話した。
フェイスブックでさかんに批判されたショッピングセンターはフェイスブックで、「食べ物を無駄にしたと指摘していただいて、とても感謝しています。この点について自分たちのやったことを正当化するつもりはありません。気づかなかったのが残念で、判断ミスでした」と謝罪した。
ショッピングセンターを批判したジャスティン・リムさんは「何百キロという肉やエビ、野菜、千個以上の卵を捨てた主催者たちは、まず『飢餓』という言葉をグーグルで検索して、今後一生、恥を抱えて生き続けてください」と書いた。
シャール・イザト・カスマジャヤさんは、「主催者たちは記録達成のことしか考えてなかった。貧困状態で暮らす人は何万人といるのに。1500杯分もの食べ物を捨てるのは、ひたすら間違っている。恥ずかしい。みっともない」と書いた。
これに対して、主催者の謝罪が「この顛末(てんまつ)を終わらせる」といい、と書く人たちもいた。
「シェフ・ワン」として知られる有名人シェフのダトゥク・レドズアワン・イスマイルさんもイベントに参加した。
公式資料によると、マレーシアでは毎日1万5000トンの食べ物が廃棄されている。そのうち3000トンはまだ、食べられるものだという。