ヨルダンのイスラエル大使館で発砲 襲撃犯2人死亡

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大使館付近は治安部隊によって封鎖された
ヨルダンの首都アンマンのイスラエル大使館で23日、発砲があり、ヨルダン人2人が死亡し、イスラエル人1人が負傷した。
ヨルダン警察によると、死亡した2人は家具会社に勤めていた。発砲は大使館の居住棟内で起きたという。
当局は詳細を明らかにしておらず、発砲が起きた原因については現時点で分かっていない。警察は、捜査は「初期段階」にあると述べた。
治安部隊が大使館付近を閉鎖。イスラエル大使館は職員を退避させた。
イスラエル当局は事件についてコメントしておらず、報道に規制をかけている。
大使館は、アンマンの富裕層が多く住むラビエ地区にある。
聖地をめぐる対立
アンマンでは21日に、東エルサレムにあるイスラム教徒とユダヤ教徒の両方の聖地にイスラエルが金属探知機を設置したことに反発し、大規模な抗議デモが開かれた。
東エルサレムの旧市街にあるイスラム教徒にとっての聖地「ハラム・アッシャリフ」は、ユダヤ教徒にとっての聖地「神殿の丘」にあたる。
今月14日に聖地への入り口で、イスラエル人警官2人がアラブ系イスラエル人3人に射殺されたことを受けて、イスラエル側によって金属探知機が設置された。この設置に聖地を管理するヨルダン当局は「現状変更」だと反発し、イスラエルとパレスチナの間でここ数日、緊張が急速に高まっていた。入り口には防犯カメラも設置された。
東エルサレムを1949年から1967年にかけて統治したヨルダンは、イスラエルとの取り決めでパレスチナや聖地を管理している。
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発砲事件の詳細は現時点で明らかにされていない(写真は2013年3月に撮影されたアンマンの夜景)