アフガニスタン首都で自動車爆弾攻撃 少なくとも30人死亡

爆発はカブール西部のシーア派が多数を占める地区で起きた
アフガニスタンの首都カブールで24日、自動車爆弾による攻撃があり少なくとも30人が死亡、42人が負傷したした。当局者がBBCに対して語った。死傷者数は今後増えるおそれがある。
カブール西部のイスラム教シーア派の人々が住民の多くを占める地区で、朝のラッシュアワー時に起きた爆発は、アフガニスタン政府の鉱業省の職員たちを乗せたバスを直撃した。
反政府武装勢力タリバンが犯行声明を出している。カブールでは今年に入って、タリバンや過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)による攻撃で死者が出る事件が頻発している。
治安部隊は現場付近を立ち入り禁止にしている。
現場を撮影した写真には、完全に焼け落ちたバスが写っている。
焼け落ちたバスが現場から運び出された
付近では車両3台と15店舗が破損したか破壊された。
ムハンマド・モハケク副首相の報道官は、犯人らはモムハンマド・モハケク氏の自宅を狙っていたものの、「警備員に阻止された」後に攻撃を実施したのではないかと語った。
ムハンマド・モハケク氏はシーア派の少数民族ハザラ人の指導者。攻撃のあった地区にはシーア派ハザラ人が多数住んでおり、これまでも何度か攻撃が起きている。宗教指導者のラマザン・フセインザダ氏も先月起きた攻撃で死亡した。
アフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領は24日、「市民や政府職員」への攻撃を強く非難した。内務省は「人類に対する犯罪行為」だと非難した。
国連によると、アフガニスタンでは今年前半に民間人1662人が殺害されている。うち約2割はカブールで起きた攻撃によるものだった。
画像提供, EPA
攻撃は朝のラッシュアワーに起きた
5月31日にはカブール中心部で、爆弾による攻撃で150人以上が死亡。2001年に米主導の有志連合が同国でのタリバン支配を終わらせて以来、最も多くの犠牲者が出た。
先月には、南部ヘルマンド州で銀行の前にとめられた自動車に積まれた爆弾が爆発し、少なくとも34人が死亡、58人が負傷した。
ドナルド・トランプ大統領は現在、アフガニスタンの軍や警察を支援する米軍を増員するかどうかを検討している。