カタルーニャ州議会選挙 独立派が最多議席獲得の見通し

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Image caption 分離独立派が州議会の過半数を維持した

スペイン北東部カタルーニャ自治州で21日に実施された州議会選挙で、分離独立派が最も多くの議席を獲得する見通しとなった。独立運動をめぐって中央政府によって解散された州議会で独立派が多数となることで、今後さらに対立が深まる可能性が高まった。

しかし、独立に反対する市民党が単独政党としては最大で、州政府を誰が掌握するのか不透明な情勢となっている。

開票がほぼ完了した時点で、独立を支持する3党、カタルーニャのための連合(JxCat)、カタルーニャ共和主義左派(ERC)、人民連合党(CUP)が合計70議席と、全135議席の過半数を得ている。

3党の中では、解任されたカルレス・プッチダモン前州首相が所属するJxCatの議席がわずかにウリオル・ジュンケラス前州副首相率いるERCを上回っている。

ブリュッセルに逃れているプッチダモン氏は、選挙結果を受けて「カタルーニャ共和国」が勝利したとし、「スペイン国家は破れた」と語った。同氏は、「修正、修復、回復」の時が来ていると述べた。

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Image caption プッチダモン氏はブリュッセルで開票を見守った

スペインの検察はプッチダモン氏を国家反逆罪や扇動罪で起訴しており、ジュンケラス氏は同様の容疑で拘束されている。

市民党の得票率は25%で37議席を得た。イネス・アリマダス党首はBBCに対し、党は「勝利を得た」とし、連立政権の樹立に向け、「困難ではあるが努力する」と語った。

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Image caption 市民党のアリマダス党首(写真中央)はBBCに対し、連立政権の樹立に向け、「困難ではあるが努力する」と語った

カタルーニャ州議会の解散を命じた中央政府のラホイ首相が率いる人民党は、2015年選挙後の11議席から大幅に議席を減らし、3議席となる見通し。

投票率は80%以上で、カタルーニャの地方選挙では過去最高を記録した。

なぜ州議会選挙が行われたのか

分離独立派が多数派を占めていた解散前の州議会は今年10月27日に独立を宣言。スペイン政府が違法としながらも実施された住民投票の結果を受けたものだった。

スペイン憲法裁判所が住民投票を違法と判断し、国家警察が投票所で投票を妨害するなどしたものの、多数の有権者が投票を行った。

投票では暴力的な衝突が起き、何百人もの負傷者が出たとされる。警察が投票所にいる人々を力づくで動かそうとする様子が映像にとらえられた。

住民投票の主催者によると、投票した人の90%が独立を支持した。しかし、投票率は50%以下だった。

プッチダモン氏は住民投票の結果はスペインからの独立を宣言するのに十分な理由だと判断した。

中央政府のラホイ首相はこれを受け、カタルーニャ州の自治を停止させ直接統治を開始。21日の州議会選挙を実施した。

検察は分離独立派の政治家13人を国家反逆罪や扇動罪で起訴。プッチダモン氏とほか4人はベルギーに逃げた。このほか、2人が拘束され、6人が保釈処分となっている。

州議会選挙への反応

欧州委員会は、選挙結果によってカタルーニャ問題への姿勢を変えることはないと述べた。欧州委員会はこれまで、カタルーニャでの対立はスペインの内政問題だとしてきた。

欧州委員会のアレクサンダー・ビンテルシュタイン報道官はAFP通信に対し、「カタルーニャに関する我々の立場は、よく知られており、かつあらゆる階層で頻繁に繰り返し述べられている。これが変わることはない」と語った。「地方選挙については、我々からのコメントはない」

現時点でスペイン政府からのコメントは出ていない。

専門家らは、分離独立派が選挙に勝利したことで対応が迫られているのはスペイン政府の方だと指摘する。

ロンドンに本拠を置く調査会社テネオ・インテリジェンスのアントニオ・バロッソ氏は、スペイン政府にとっての悩みは変わらず、「分離運動がなくなることはない」と指摘した。

(英語記事 Catalonia election: Separatist parties keep their majority

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