日本の列車、犬のほえる声でシカとの接触事故防止

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シカは線路をなめに集まってくる Image copyright Getty Images
Image caption シカは線路をなめに集まってくる

日本の研究者たちは、列車と動物の接触事故を防ぐため、列車に犬のほえる声やシカの鳴き声が流れるスピーカーを取り付けた。

朝日新聞の報道よると、この試みは線路で列車と接触して死亡する動物の数を減らそうと、犬のほえる声とシカの鳴き声を組み合わせてスピーカーで流し、シカを追い払うというものだ。

鉄道総合技術研究所(RTRI)によると、シカの鳴き声を3秒間流して注意を引き、その後20秒間犬のほえる声を流せば逃げていくという。

RTRIの研究者たちがシカが線路に集まる深夜の時間帯に実験を行ったところ、目撃数は半数に減ったという。効果があると証明できれば、将来的にはシカの出没地点で自動で音を発する装置を設置する計画だが、「沿線に民家がある場所では流さない」としている。

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Image caption 「フーフー」「ワンワン」「ガルルル」「ワンワン」が将来日本の鉄道の音になる?

線路をなめるシカ

シカは鉄分を摂取するため線路に引き寄せられている。車輪と線路の接触で生じる切りくずを目当てにシカは線路をなめることが分かった。

シカの食餌上の習性ゆえに、容赦なく突進してくる何十トンにも及ぶ車両とを引き離すため絶え間ない努力が注がれている。以前にはライオンの排泄物を線路に吹き付けるという案があったが、雨で洗い流されてしまうとして断念した。

2017年度グッドデザイン賞を受賞した近畿日本鉄道従業員、匹田雄史さんの案は超音波がシカの線路横断を制御する「シカ踏切」で、列車が走っていない時はシカが線路に侵入できるようになっている。試行したところ、周辺地域でのシカ死亡事故は劇的に減少した。

日本の国交省によると2016年の列車とシカの衝突事故は613件あり、毎回列車の運行に30分かそれ以上の遅延が発生していたという。

しかし、「ワンワンクラクション」は犬と鉄道が手を取り合った最初の例ではない。奈良県中部のケーブルカーには犬や猫の形をした車両があり、さらにはピアノやケーキをテーマにした車両もある。

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Image caption 奈良県の近鉄生駒ケーブルには猫や犬の形をした車両がある

アリステア・コールマン、シュレヤス・レディ両記者

(英語記事 Japanese train barks like a dog to prevent accidents