イバンカ氏、父トランプ氏の性的問題行動について「娘に聞くのは不適切」

Ivanka Trump on NBC News Image copyright NBC News
Image caption NBCニュースに出演したイバンカ・トランプ大統領補佐官

米大統領補佐官のイバンカ・トランプ氏は25日、米NBCニュースに出演し、父ドナルド・トランプ大統領を性的不品行で非難する女性たちを信じるかという質問に対し、娘にそのような質問をするのは「非常に不適切だ」と答えた。

NBC番組「トゥデイ」のピーター・アレクサンダー記者の質問に、イバンカ氏は「ほかの多くの娘たちに、そのような質問はしないと思う」と応じた。

イバンカ氏は「父を信じている。父のことは知っている」、「だから、娘として父を信じる権利があると思う」と答えた。

複数の女性が、大統領になる前のトランプ氏に無理やり触られたり、キスされたりしたと名乗りを上げて非難している。トランプ氏は、そのような行為はなかったと否定している。

番組はツイッターで、インタビューの一部を投稿した。

「ピーター・アレクサンダー記者 『父親の「性的不品行」を非難する人たちを信じますか』」

「イバンカ氏 『父親を非難する人たちを信じるかと娘に聞くのは、かなり不適切な質問だと思う。父は、内容は事実ではないと断言しているのに』」

トランプ氏は大統領選中、性的不品行で自分を非難する女性たち数人を提訴すると警告していたものの、実際には一度も訴えていない。

イバンカ氏のインタビューは、韓国の平昌冬季五輪閉幕後の26日に放送された。

イバンカ氏は韓国滞在中、文在寅大統領と会談し、北朝鮮に対する米国の追加制裁について協議した。

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イバンカ氏が独イベントに参加 父擁護に会場から不満の声

2006年にトランプ氏に無理やりキスされたと主張しているレイチェル・クルックス氏は、「自分の父親が女性嫌いで性的プレデターだと認めなくてはならないなど、残念なことだというのは分かる。けれども、その父親の行動を容認し続ける人も、問題の一部だ」とツイートした。

イバンカ氏が父親による女性ハラスメント疑惑について質問されたのは、今回が初めてではない。

イバンカ氏は2017年4月、ドイツ・ベルリンで開かれた会議で、自分の父親は女性の権利を「大いに支える擁護者」だと話したところ、聴衆からやじを浴びた。

ソーシャルメディアでは、ビル・クリントン元大統領の娘チェルシー・クリントン氏が2008年、父親の不倫問題について質問された際のことに言及する保守派もいた。母ヒラリー・クリントン氏の信用性に傷がついたのではというコメントに、チェルシー氏は当時、「そんなことあなたと関係ないでしょう」と答えている。

「イバンカ氏はNBC記者のとても扇動的で不適切な質問を完璧に答えた」と書いたツイッター・ユーザーもいる。

他にも、チェルシー氏相手に同じような質問をNBCはしなかったはずだという意見もあった。

その一方で、政府の役職を持たなかったチェルシー氏と、大統領補佐官のイバンカ氏とでは立場が違うという見方も大勢が指摘している。

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「何があったか私たちは忘れない」 トランプ氏糾弾の女性

大統領選の直前には、トランプ氏が「スターなら(女性に)何でもできる」、女性の性器を「わしづかみにする」など自慢していた2005年のビデオが公表された

トランプ氏はビデオの内容を認め謝罪したものの、言葉遣いについては無害な「ロッカールームでのおしゃべり」に過ぎないと問題を一蹴した。

就任後のトランプ氏はビデオが本物ではないと周囲に話していると伝えられた。しかし、2005年当時にトランプ氏の発言の相手をしていた司会者が、米紙ニューヨーク・タイムズに「ドナルド・トランプは『pussyをわしづかみにする』と確かに言った」と寄稿。問題映像の内容は本物で、トランプ氏の一連の問題行動を糾弾している女性たちを称えた。

<解説> イバンカ氏の相反する役割――アンソニー・ザーーBBC北米担当記者

イバンカ氏は大統領の上級補佐官で、大統領の代理として外国で米国を代表する信任を受けている。国家政策の決定においても、積極的に自分の意見を述べている。イバンカ氏は同時に、トランプ氏の娘でもある。2つの役割は相反している。そのため、イバンカ氏は異例なグレーゾーンにいる。

歴代大統領の子供たちはこれまで、注目されたくないと本人がそう選べば、周りはそれを尊重してきた。ブッシュ元大統領やオバマ前大統領の娘たちは、メディアが手出ししてはならない相手だった。メディアの中でも荒っぽい記者たちが子供たちのプライバシーに触れようものなら、たちまち一斉に非難されたものだ。

一方のイバンカ氏は、政権内の職に就くことで、注目されることを自ら求めた。しかし、注目される立場に立つからには、時には不快な質問を受けることもある。政策提言についてはリラックスして話せるようだが、父親の個人的な問題行動の話になると、大統領の家族が長年受けてきた特権を持ち出して、答えから逃げようとする。

2つの立場を同時にこなすには、かなり難しい立ち回りが求められる。特にこのトランプ時代には、政治の世界は「何でもアリ」な状態になっているので。

(英語記事 Ivanka Trump: 'I believe my father's denials' of sexual misconduct

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