米小売大手2社、銃販売を一部規制へ 高校は授業再開

Students walk across a road holding flowers as they arrive at Marjory Stoneman Douglas high school Image copyright Getty Images
Image caption 花を手にマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校に戻る生徒たち(28日、フロリダ州ブラワード郡)

米大手小売2社が28日、銃販売について新たな規制を発表した。フロリダ州の高校で17人が死亡した乱射事件を受けての対応となる。同日には乱射のあったフロリダ州の高校が授業を再開した。

600店舗以上を構える米スポーツ用品大手ディックス・スポーティング・グッズは自動小銃(アサルトライフル)タイプのライフルの販売を取りやめ、「常識的な銃法制改革」を支持するとした。

米小売最大手ウォルマートも同日、銃や銃弾を購入できる年齢を21歳以上に引き上げると明らかにした。

乱射事件の起きたフロリダ州のマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校ではこの日、授業が再開された。

同校を退学処分となった元生徒が半自動小銃「AR-15」で生徒や教職員17人を射殺して、2週間がたつ。生徒や教師たちの登校にあたり、悲嘆カウンセラーが待機した。

2月14日の乱射事件を受けて、米国では政治家には銃規制強化へ行動するよう、企業には強大な影響力を持つ全米ライフル協会(NRA)とのつながりを断つよう、それぞれ圧力がかかっている。

これまでにレンタカー大手ハーツやユナイテッド航空、デルタ航空など複数の企業が、NRA会員への割引特典を中止した

米国内の銃販売最大手ウォルマートは、アサルトライフル(自動小銃)に似たライフルをオンラインストアから削除すると発表し、「責任ある銃の販売業者としての義務を、真剣に受け止めている」とコメントした。

ウォルマートは、需要が少ないことを理由に2015年の時点で、高性能ライフルの店舗での取り扱いをやめている。

ワシントンでは、トランプ大統領は様々な立場の連邦議員たちと会合を開き、超党派の包括的な解決作をまとめるよう求めた。会議はテレビ中継された。

議会の共和党指導部は、ライフル銃の購入可能年齢を18歳から21歳に引き上げる案にこれまで反対してきたが、トランプ氏は「非常に真剣に考えてみる」と述べた。ただし、トランプ氏を大統領候補として強力に後押ししたNRAは、購入年齢制限の引き上げに反対している。

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米NRAの政治力 乱射事件が相次いでも規制進まず

トランプ氏は議員たちに、「皆さんの中にはNRAを恐れて、恐怖で固まってしまっている人もいるが、それではいけない」と述べた。

一方で同日、ジョージア州ダルトンの高校で53歳の教師が生徒たちを廊下に閉じ込め、自分は教室に立てこもり、ドアを開けた校長に向けて拳銃を発砲して逮捕されるという事件があった。発砲による負傷者はなかったが、女子生徒が1人足首をひねって負傷した。

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Image caption 銃が並ぶディックスの店頭(2月28日、マサチューセッツ州)

銃の販売方針を変更したディックス・スポーティング・グッズは、「学校や国内その他における銃暴力について、まとまって行動して発言している生徒たちを、大いに尊敬し称える」とコメントした。

さらに、「我々はあなた方の声を聞いた。国全体があなた方の声を聞いた」と加えた。

同社の主な方針変更は次の通り――。

  • アサルトライフルの類のライフルは今後販売しない(同社は2012年のサンディフック小学校乱射事件以来、主要店舗でアサルトライフルの販売を中止したが、子会社「フィールド&ストリーム」経営の35店舗では引き続き販売していた)
  • 再装てん不要で大量に連射できる大容量弾倉の販売禁止
  • 21歳未満には銃器を販売しない

同社は、武器保有権を保障する合衆国憲法修正第2条を支持するとしながらも、「銃による暴力がまん延しており、あまりにも多くの命を奪い取っている」と述べた。

最高経営責任者(CEO)エドワード・スタック氏はCNNに対し、一部の顧客の反発は予想されるし、「狩猟事業は同社事業の重要部分であることは間違いない」と話した。

スタック氏によると、今回の乱射事件のニコラス・クルーズ容疑者(19)は過去にディックス・スポーティング・グッズで銃を購入していたが、事件で使用したとされるAR-15ではない。

「当社は全て規則通りに、法律が求める通りのことをした。しかしそれでも、容疑者は銃を購入できた」とスタック氏は米ABCニュースに話した。

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乱射事件後にNRA会長が非難した7つのこと

2週間たって学校再開

マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校では28日朝、警官や教職員や地域代表が行列して、登校した生徒約3000人を出迎えた。花を手にする人たちもいた。

周りには報道陣が集まり、高校生たちに「今の気持ちは」などと問いかけていた。

16歳のリリア・スキナーさんはこの日、家を出る前にBBCに対して、「今日はあまりたくさんのことは勉強しないと思う。今日はもっぱら、いやしのための日」と話した。

スキナーさんは、「また同じことがあるんじゃないかって怖い」ので、緊張していると認めた。さらに、学校に戻りたくても戻れない犠牲者の名前を挙げた。亡くなった生徒のホアキン・オリバーさんは、教室で席が自分の目の前だったという。

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授業再開してもあの17人はいない フロリダの高校生

最上級生で今では銃規制運動の中心人物となったデイビッド・ホッグさんは、2週間前に何が起きたのか「考えるのは本当につらい」と話し、授業再開が不安だと米NBCニュースに認めた。

「飛行機事故に巻き込まれたと想像してみてください。なのに、その同じ事故機に何度も何度も乗らなきゃいけない、事故にあった飛行機で勉強しろと言われ、何の問題もないような振りをしなくてはならないなんて」

乱射事件の起きた高校の第12棟は閉鎖されており、無期限に立ち入り禁止となっている。

乱射事件については、クルーズ容疑者が乱射事件を起こしかねないという懸念が繰り返し連邦捜査局(FBI)や地元警察に通報などで伝えられていたにもかかわらず、捜査が後手に回ったことや、同校専従の警官が事件発生中に校内に入らなかったことなど、警察の対応が批判されている。

教職員の武装を検討か

フロリダ州議会は、銃器に関する改正州法案の審議を近く始める。リック・スコット州知事(共和党)は議会に、アサルトライフルの購入制限年齢を18歳から21歳に引き上げるほか、精神病歴者の購入を禁止するよう求めている。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、教師を含む学校職員に対して、警察による射撃訓練を任意で提供し、校内で銃を隠し持つ許可を与えるため、6700万ドル規模の案が検討されている。

(英語記事 Dick's Sporting Goods and Walmart announce new gun restrictions

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