「ナッツ・リターン」事件の大韓航空元副社長が経営に復帰

趙顕娥(チョ・ヒョンア)氏 Image copyright Getty Images
Image caption 趙顕娥(チョ・ヒョンア)氏

日本語では「ナッツ・リターン」、英語では「Nuts Rage」などと呼ばれる事件で解雇・投獄された大韓航空の趙顕娥(チョ・ヒョンア)前副社長が、同社グループに復帰した。

趙氏は大韓航空を傘下に持つ韓国の財閥、韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長を父に持つ。趙氏は大韓航空ではない別の系列会社、4つのホテルを運営するKALホテルネットワークを経営する。

趙氏は大韓航空の副社長だった2014年、米ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港から搭乗した旅客機内でナッツの出し方をめぐり騒ぎを起こし、機体を滑走路から出発ゲートに引き返させたことで世間の注目を集めた。

事件は、客室乗務員がマカデミアナッツを提供する際に皿にあけてではなく、袋のまま提供してしまったため、その乗務員を機体から降ろすよう趙氏が要求したというもの。

趙氏は解雇され、後に実刑判決を受けた。

職権乱用

趙氏は現在44歳。韓国における巨大な家族経営ビジネス帝国のひとつ、韓進グループの相続人だ。

事件当時、趙氏は大韓航空の副社長だった。事件によって趙氏は、チェボルといわれる韓国特有の過度で特権的な財閥文化の象徴にもなった。

趙氏は航空安全の侵害、抑圧と職権の乱用の罪で2015年に懲役1年の有罪判決を受けた。

ただちに控訴した趙氏は半年足らずの服役の後、航空安全法違反については無罪となり、控訴審で執行猶予を得た。

控訴審は業務妨害を含む軽犯罪の有罪判決は維持したものの、刑期を10カ月に短縮し、2年間の執行猶予を認めた。

さらに韓国の大法院(最高裁判所に相当)は昨年12月、控訴審判決を支持し、懲役10カ月、執行猶予2年が確定した。

報道によると、趙氏が叱責した当時の客室サービス責任者、朴昌鎮(パク・チャンジン)氏は、事件後に降格され社内で差別されたとして、大韓航空を相手取って訴訟を起こしたという。

(英語記事 Korean Air 'nut rage' heiress makes management comeback

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