フランス、トルコとクルド人勢力との仲介を提案

マクロン仏大統領は対話を始めるのをフランスが手助けしたいと表明した Image copyright Reuters
Image caption マクロン仏大統領は対話を始めるのをフランスが手助けしたいと表明した

今年1月から続くトルコによるシリア北部のクルド人勢力への攻撃をめぐり、フランス政府が仲介を提案していることが、29日までに分かった。

トルコは、シリアのクルド人民兵組織、人民防衛部隊(YPG)がトルコ国内で活動が禁止されているクルド労働者党(PKK)と連携しているとみて、YPGを掃討しようとしている。

エマニュエル・マクロン仏大統領は、YPGを含むクルド人民兵が多数を占めるシリア民主軍(SDF)の幹部らと面会。トルコと民兵組織との間の対話開始への期待を表明した。

仏大統領府は、マクロン氏が過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いにおけるSDFの「犠牲と決定的な役割に敬意を表した」と述べた。

フランスでは、パリで2015年11月に130人が犠牲になった連続襲撃事件をはじめとした一連の事件で、多くの死者が出ている。1週間前には仏南部でISを支持する男がスーパーマーケットに立てこもり、人質の身代わりになった警官を含め3人が死亡するという事件が起きている。

フランスはなぜSDFを支援するのか

SDFは、米国にとってISとの戦いで重要な同盟相手で、クルド人勢力のYPGが中核的な役割を担っている。

フランスと米国はSDFに武器や軍事訓練を提供している。

米国はさらに、PKKとの直接的なつながりを否定するYPGの説明を受け入れている。トルコはPKKをテロ集団だとみている。

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Image caption ISとの戦いで、YPG戦闘員たちは米国の主要な協力相手だ

マクロン大統領は、ISが再び勢力を得るのを防ぐため、シリア北東部の安全地帯の「安定化」を支持すると述べた。

クルド人勢力の幹部たちは、マクロン氏が同地域への軍の増員を約束したと語ったが、仏政府はコメントを控えている。

シリア北部の戦闘はどの程度危険なのか

トルコは今月、シリア北部のクルド人勢力支配地域にあるアフリンからクルド人民兵を掃討した。活動家らは市民280人が殺害されたとしているが、トルコ政府は否定している。

アフリンからは最大約25万人の市民が避難したとみられている。

トルコは、現在SDFが支配する町マンビジを攻撃する姿勢を示しているが、2016年にISから解放されたマンビジには、米軍が拠点を置いている。

トルコの国家安全保障会議は28日に出した最後通告で、クルド民兵がすぐに町を離れないならば攻撃すると述べた。

BBCワールドサービスのセバスチャン・アッシャー中東編集長は、トルコとクルド人勢力との対立に米国が関係する側面は、依然として未解決のようだと指摘した。

アッシャー編集長によると、マンビジでのIS掃討でSDFを助けた米軍がマンビジを離れた様子は見られないという。

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Image caption トルコが攻撃する姿勢を示しているマンビジに駐留する米軍の兵士

(英語記事 Syria war: France offers to mediate between Turkey and Kurds

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