仏国鉄がスト入り 3カ月予定 マクロン氏改革に抗議

ストによって高速鉄道TGVの運行にも影響が及ぶ Image copyright Reuters
Image caption ストによって高速鉄道TGVの運行にも影響が及ぶ

フランスの国鉄(SNCF)が2日夜、3カ月間の予定で大規模なストライキに入った。エマニュエル・マクロン大統領が推し進める労働改革への抗議が理由で、仏全土で交通の混乱が予想される。

昨年5月のマクロン大統領就任以降で最も大きなストライキとなる見通し。このほかごみ収集や電力、エネルギーの各部門でもストが計画されている。

先月22日には、マクロン氏による公共部門改革への反発が広がるなか、教師や看護師など数万人が大規模デモを行った。

ストの目的

SNCFの職員は恵まれた待遇を受けており、毎年自動的な賃金引上げや退職年金の早期の受給、年間28日に及ぶ有給休暇や雇用保障などがある。また近親者は無料で鉄道が利用できる。

マクロン政権は、SNCFの優遇措置を段階的に廃止したいと考えており、ほかの産業部門と同じような条件での採用開始を提案している。

マクロン政権は、欧州連合(EU)の基準に沿う形で、2023年からの鉄道部門への競争導入を目指している。

SNCFでは、多額の債務が経営の重しになっている。

ストの影響

SNCFの幹部、アラン・クラコビチ氏は仏紙ル・パリジャンに対し、3日の高速鉄道TGVの稼動率は12%にとどまると語った。TGVの格安版「Ouigo(ウィゴ)」は全面的に停止する。AFP通信によると、地域の鉄道は稼働率は20%にとどまる。

しかしクラコビチ氏は、国際鉄道への影響は限定的で、特別急行「ユーロスター」は約75%が運行を続け、ベルギーやオランダ、ドイツとを結ぶ「タリス」は約90%が稼動する。

国鉄の労働組合は、5日間のうち2日ストをするという形を6月末まで続ける予定。

6%の賃上げを要求するエールフランス-KLMの労働組合はすでにストを開始しているが、大半の便は影響を受けていない。

労働組合の試金石にも

今回のストは、フランスの労働組合にどれほどの力があるのかの試金石になる。フランスの労働者のわずか11%強が労働組合員で、フランスは組合組織率がEUの中で最も低い国の一つ。しかし、組合はこれまで、組織率以上の経済的かつ政治的な影響力を及ぼしてきた。

パリで取材するBBCのルーシー・ウィリアムソン記者は、マクロン大統領が組合の力をそぎたがっていると、多くの組合員たちが考えていると指摘する。

昨年9月のストは、採用や解雇をより容易にするという、マクロン氏が推進する法案の可決阻止を狙っていたが、法案は成立した。

(英語記事 French SNCF rail strike to defy Macron labour reforms

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