ミスでカモメに部屋を荒らさせた男性、17年越しにホテルから許しを得る

食べ物に目を光らせるセイヨウカモメ
Image caption 食べ物に目を光らせるセイヨウカモメ

あるカナダ人男性がこのほど、ペパロニソーセージを愛するカモメの群れに自らの客室を荒らされた20年近く前の出来事について、高級ホテルの「許し」を得た。

ニック・バーチルさんは2001年に起きた「不幸な一連の出来事」の後、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のビクトリアにあるホテル、ザ・フェアモント・エンプレスを出入り禁止になった。

カナダのノバ・スコシア州に住むバーチルさんはフェイスブックの投稿で、西海岸のカモメにいくらかのペパロニ・ソーセージを振る舞うことになった顛末(てんまつ)を説明した。

問題はバーチルさんがホテルの窓ガラスで肉を冷やすことに決めた時に始まった。

ノバ・スコシアの州都ハリファックスの名物「ブラザーズ・ペパロニ」は、わずかな間、室温で保存されていた。バーチルさんは広く拡散された投稿にそう記した。

バーチルさんはペパロニが冷蔵庫で冷やされているようにできれば最高だっただろうと考えた。

だが、4階の客室には、冷蔵庫はなかった。

それでも、当時は4月で、空気は冷たく、フロント向かいのバーチルさんの部屋には窓があった。

「サッシの1つを持ち上げて、テーブルと窓の上にペパロニの包装紙を広げました。それから、だいたい4時間か5時間ぐらい……外出しました」とバーチルさんは語った。

戻ってくると、バーチルさんは「部屋全体に」約40羽のカモメがいるのを見つけた。カモメたちは「カモメの消化器系にとって素晴らしいもの」であるペパロニを食べていた。

驚いた鳥たちは、「入ってきた小さな入り口から部屋を出ようと必死になって、すぐに飛び回ってあたりのものにぶつかり始めました」とバーチルさんは話した。

「その結果、部屋にはカモメの排泄物、羽、ペパロニの食べかす、激しく動くかなり大きな鳥による竜巻ができました。ランプは倒れ、カーテンはぼろぼろでした」

Image copyright Courtesy Nick Burchill/Facebook
Image caption ニック・バーチルさんは2001年に起きたカモメ騒動の話でホテルの従業員を喜ばせた

バーチルさんは鳥の間をなんとか通り抜け、残っていた全ての窓を開けた。バーチルさんは「動揺した」状態で、混乱して部屋に飛び戻ってこようとした鳥に靴を投げつけた。靴とカモメの両方が、窓から飛び出した。

最後に、まだくちばしにペパロニを加えたままの大きなカモメが1羽、残った。

「その瞬間はっとして、私はバスタオルをつかんで投げつけました」とバーチルさんは語った。バスタオルとカモメの両方が窓から飛び出した。

靴とタオルに包まれた――しかし無傷の――カモメは、午後のハイ・ティー(お茶と共に取る簡単な食事)を楽しむためにホテルを訪れた客の上に着地した。

その瞬間、バーチルさんは重要なビジネス会合まであと数分しかなく、靴を片足分しか持っていないことに気づいた。

バーチルさんは泥で汚れた靴を外から回収し、洗った。しかしヘアドライヤーで靴を乾かそうとして、ホテルの電力のいくらかを使用不能にするという悲劇が起きた。

バーチルさんはついに敗北を認め、汚い状態を収集するためハウスキーパーを呼んだ。

「ハウスキーパーの女性がドアを開けた時の表情を見たときのことを、今でも覚えています」とバーチルさんは書いた。

「本当に何を言っていいかわからなくて、なのでただ『すみません』といって、会食に出たんです」

そのすぐ後、バーチルさんの会社は、もうバーチルさんはホテルから歓迎されることはないとする手紙を受け取った。

今年3月、バーチルさんは自身の生涯出入り禁止に対する恩赦を請う手紙を送り、この17年間を「未決勾留期間」と考えてほしいと要望した。

ホテルは地元紙タイムズ・コロニストに、バーチルさんの荒唐無稽な話が事実であると認め、長年働いている従業員はそのことをよく覚えているとした。

「こんなことは、人の手で作り上げられるものではありません」とフェアモント・エンプレスの広報担当ディレクターは同紙に語った。

バーチル氏の恩赦は認められた。

(英語記事 Hotel forgives guest whose room was trashed by hungry seagulls

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