裸の銃撃犯を逮捕 米ナッシュビル警察

逮捕されたレインキング容疑者(23日、米テネシー州) Image copyright Nashville PD
Image caption 逮捕されたレインキング容疑者(23日、米テネシー州)

米南部テネシー州ナッシュビルのレストランで男が銃を乱射し4人が死亡した事件で、地元警察は23日、トラビス・レインキング容疑者(29)を現場近くの林で逮捕したと発表した。

レインキング容疑者は現地時間の22日未明に、ライフル銃のAR-15を乱射した疑い。着ていたコートを現場に残し、裸で逃走したとみられている。

店内にいた客のジェイムズ・ショー・ジュニアさんが、容疑者と取っ組み合ってライフル銃を奪い、被害の拡大を防いだ。

警察は、破れたシャツを着て、擦り傷を負ったレインキング容疑者の写真を公開した。

警察によると、レインキング容疑者は拘束された際、拳銃と銃弾が入ったリュックサックを所持していた。容疑者は弁護士の立会いを要求し、黙秘を続けたという。

捜査官らは銃撃の動機を特定していない。ドン・エアロン報道官は記者団に対し、「(銃撃現場の)ワッフル・ハウスに彼がなぜ入っていったのか分からない」と述べた。

警察はレインキング容疑者をテネシー州で最重要指名手配者10人のリストに含め、160人体制で捜索にあたった。

ナッシュビルのデイビッド・ブライリー市長は、地元住民の情報提供がレインキング容疑者の逮捕につながったと語った。地元警察の捜索活動を、連邦捜査局(FBI)やアルコール・たばこ・火器爆発物取締局(ATF)、特別機動隊が支援した。

レインキング容疑者は過去2年の間に、当局とさまざまなトラブルを起こしていた。警察記録によると、レインキング容疑者は、歌手のテイラー・スウィフトさんなど、他人につけられているという妄想を抱いていた。

昨年には、ホワイトハウス近くの立ち入り禁止区域に入り逮捕されている。警察が銃器を押収したものの、容疑者の父親が保管を任され、後に容疑者の手元に戻っていた。

ATFの報道官は、もしも父親のジェフリー・レインキングさんが銃を、息子の所持が禁止されているのを知りながら息子に渡していた場合には、銃器法違反の疑いがあると指摘した。

レインキング容疑者は、テネシー州ブレントウッドにある自動車販売店から車を盗んだ疑いもかけられている。警察は22日の事件後に容疑者のアパートを捜索した際に、盗難車の鍵を発見していた。容疑者はこの事件については、まだ訴追されていない。

銃撃事件の概要

犯人は22日、ワッフル・ハウスにピックアップトラックで乗り付け、店の外にいた2人を撃ち、店内でさらに2人を撃った。

犠牲者はアキラ・ダシルバさん(23)、デイボニー・グローブスさん(21)、ジョー・ペレズさん(20)、トーリーン・サンダーリンさん(29)の4人。このほか、容疑者から銃を奪ったショーさんが犯行を阻止するまでに4人が負傷した。

警察は現場のレストランの床に落ちていたライフル銃の写真を公開。銃は半自動式ライフル銃のAR-15とみられる。AR-15は米国で起きた乱射事件でよく使われ、規制をめぐって議論が起きている。

警察はツイッターで、「ワッフル・ハウスで捜査が進められている。ナッシュビル警察の専門家が現場を調べている。これが銃撃犯が使ったライフル銃」とのコメントを付けて写真を投稿した。

容疑者から銃を奪ったショー氏は、22日の記者会見で事件当時の状況を語った。銃声とガラスが割れる音を聞こえ、大勢が避難先を求めて走り出したという。自分は店内のトイレの近くに隠れたが、銃撃犯がドアの向こうから撃ってきたため、腕を負傷したという。

「その時に、あらかた決心したんです。ドアに鍵をかけようがなかったので。もし殺されるなら、向こうもそれなりに努力しないとならないようにしてやると」

発砲が中断し、銃撃犯が手元のライフルに目線を落としたすきに、ショー氏は相手をタックルして取っ組み合った。

「ドアを相手にぶつけて、銃がどうやら詰まっていたみたいだった。なので銃を奪って、カウンターの向こうに投げた」後、ショー氏は銃撃犯を店内から追い出したのだという。

(英語記事 Suspected Waffle House gunman arrested in woods in Nashville

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