トランプ米大統領召喚も ロシア疑惑で特別検察官が警告=報道

ムラー特別検察官(写真右)はトランプ大統領から強制的に聴取する可能性を警告した Image copyright PA/reuters
Image caption ムラー特別検察官(写真右)はトランプ大統領から強制的に聴取する可能性を警告した

米メディア各社は1日、2016年の米大統領選にロシアが介入した疑惑をめぐり、ドナルド・トランプ米大統領に対して大陪審での証言を求める召喚状を出す可能性を、ロバート・ムラー特別検察官らが警告していたと報じた。

米紙ワシントン・ポストによると、ムラー特別検察官らが今年3月にトランプ氏の弁護士らと面会した際、トランプ氏が連邦捜査官たちの聴取を受ける義務はないと弁護士らが主張したのを受けて、召喚状を出す可能性を示唆したという。

トランプ氏から強制的に聴取する可能性について、ムラー特別検察官が言及したのは初めてとみられる。

面会で語られた内容

ワシントン・ポストは関係者4人の証言に基づくとする記事で、トランプ氏の弁護士らがムラー氏らとの面会で、連邦捜査官たちからロシア疑惑に関して質問を受ける、いかなる義務をトランプ大統領は負っていない、と主張したと伝えた。

しかし、トランプ氏が聴取を拒否すれば召喚状を出すと、ムラー氏のチームは示唆。その後、トランプ氏に質問したい内容について、捜査官たちがより具体的な情報を弁護士らに提供することで、双方が合意した。

トランプ氏の元弁護士、ジョン・ダウド氏も1日、ロイター通信に対し、トランプ大統領への強制的な聴取にムラー氏が言及したと語った。

捜査官らとの面会から1週間半後に辞任したダウド氏は、面会の際、捜査は「何かの戯れなど」ではないとし、「合衆国大統領の仕事をもてあそんでいる」と語ったという。

メディアに漏れた内容

トランプ大統領は先月30日、ムラー氏がロシア疑惑に関連してトランプ氏に聞きたいと考える40項目以上の質問を、米紙ニューヨーク・タイムズが報じたことを批判。

1日にはツイッターで「ロシアをめぐる魔女狩りについての質問がメディアに『漏らされる』とは、なんてみっともないんだ。共謀に関する質問はない。ああ、なるほど……一度もなかった共謀なんていう偽の犯罪をでっち上げたんだな。捜査は不法に漏洩(ろうえい)された機密情報に基づいている。ご立派なもんだ」とコメントした。

報道によると、ムラー氏の現在の質問リストには、昨年5月に当時のジェイムズ・コーミー連邦捜査局(FBI)長官をトランプ氏が罷免した動機を尋ねるものなどが含まれている。

ムラー特別検察官の捜査対象は?

ムラー氏は、ロシアによる2016年の米大統領選への介入をめぐり、トランプ陣営とロシア指導部が共謀した事実があったのかどうか、またトランプ氏が不法な司法妨害を試みたのかどうかを調べている。

トランプ大統領が昨年5月にコーミーFBI長官を解任した後、ムラー氏は特別検察官に指名された。

トランプ大統領は、自分の陣営とロシアとの間に共謀はなかったと繰り返し主張している。

米メディア各社は関係筋の話として、ムラー氏は3月のトランプ大統領の弁護士との面会で、トランプ氏が捜査対象になっていると伝えたものの、刑事法上の捜査対象ではないと述べたという。

ムラー氏が大統領との面会を要請するかどうかは、現時点で明らかになっていない。

(英語記事 Mueller 'threatened Trump with subpoena' amid Russia probe

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