米スタバで逮捕の黒人男性2人 賠償金1ドルで和解

ネルソンさん(写真左)とロビンソンさん(同右)は市からそれぞれ1ドルを受け取る。市はさらに若者を支援する事業を始める Image copyright CBS
Image caption ネルソンさん(写真左)とロビンソンさん(同右)は市からそれぞれ1ドルを受け取る。市はさらに若者を支援する事業を始める

米ペンシルベニア州フィラデルフィア市で先月、コーヒー・チェーン大手スターバックスの店舗で友人を待っていた黒人男性2人が逮捕され、人種差別との批判が出ていたことをめぐり、市から2人にそれぞれ1ドル(約107円)の賠償金が象徴的に支払われることで和解が成立した。

フィラデルフィアのジム・ケニー市長の報道官が2日、BBCニュースの取材に和解成立を確認した。

市はさらに、市内の公立高校に通う起業を目指す生徒たちを支援する新たな事業に20万ドル(約2190万円)を寄付すると約束した。

スターバックスは、従業員たちに人種差別を防ぐ研修の受講を義務付けると表明している。

ラション・ネルソンさんとドンティ・ロビンソンさんの2人は先月12日、スタバ店内で注文をしないで友人を待っていたところを逮捕された。これを受け、米国各地のスタバ店舗で抗議デモが行われ、同社社員が人種によって対応を変えているとの利用客の主張がソーシャルメディアで広められる動きがあった。

携帯電話で逮捕時の様子を撮影した映像では、店舗のマネージャーから営業妨害と不法侵入の通報を受けた警察官らが男性たちに手錠をかけ、店から連行している。

共に23歳で幼なじみのネルソンさんとロビンソンさんは、不動産関連の取引について話し合うためスタバ店舗にいたという。

2人は数時間にわたって勾留された後、釈放された。フィラデルフィア市警のリチャード・ロス本部長は警察の対応について謝罪した。

ケニー市長は発表文で、「市が訴えられる可能性を生産的な形で解決できたのをうれしく思う」とし、「この出来事は、我々の市に多くの苦痛を生じさせた」と述べた。

「敵対的になる可能性のある手続きに時間やお金、資源をつぎ込むのではなく、ラション・ネルソン、ドンティ・ロビンソン両氏は、何か前向きなことを生み出すため、市に働きかけ、我々と協力する提案をした。今回の合意はその対話によって得られたもので、これからの何カ月か、何年かで成果が生み出されるのを楽しみにしている」

スターバックスのケビン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)は、フィラデルフィアを訪問し2人に直接謝罪した。

スターバックスは2人との共同発表文で、市とは別に和解金の支払いで合意したと述べた。金額は非公開となっているが、発表文は和解について「双方が前進し、スターバックス店舗で同じようなことが再び起きないようにする方法を検討し、対話し続けることを可能にするもの」だとしている。

合意ではさらに、2人に大学進学の奨学金を提供。また、スターバックスが「ダイバーシティと平等への長期的な取り組みの一環として」同社アドバイザー役への就任を要請したエリック・ホールダー元司法長官に2人が会う機会を設ける。

スターバックスは今月29日に、従業員に対する人種差別防止の研修のため、米国内の8000以上の店舗を一斉閉店する。

(英語記事 Starbucks race row: Black men arrested in Philadelphia cafe settle for $1

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