プーチン氏が大統領就任へ 4期目の任期=ロシア

ウラジーミル・プーチン氏 Image copyright Reuters
Image caption ウラジーミル・プーチン氏

3月のロシア大統領選で勝利したウラジーミル・プーチン氏が7日、モスクワのクレムリンで宣誓し、通算4期目となる大統領に就任する。

プーチン氏は18年間、大統領もしくは首相として権力の座についてきた。反対派はプーチン氏の在職期間をツァーリ(ロシア語で皇帝の意)の支配と結びつけて批判している。

モスクワやロシアの他の都市では5日、プーチン氏の長期政権に反対する抗議デモ参加者たちが機動隊と衝突した。

19都市で1000人以上の逮捕者が出たと報じられている。

AFP通信によると、モスクワのクレムリンで行われる宣誓式は2012年に行われた3期目の宣誓式よりも控えめなものになるという。

65歳になるプーチン氏は、同氏の選挙活動に参加したボランティアスタッフとだけ会う予定だとAFP通信は伝えている。

なぜ抗議行動が起こったのか

5日に出た約1000人と報じられている逮捕者の半分近くはモスクワで拘束された。

プーチン氏は大統領選で自身過去最多となる76%以上の票を得て再選されたが、国際監視団は広く不正があったと伝えた。票操作の疑惑は過去の大統領選でもあった。

ロシアで最も有名な野党指導者のアレクセイ・ナワリヌイ氏は、公金横領事件で有罪判決を受けたことを理由にプーチン氏に対抗する大統領選への出馬を禁じられた。ナワリヌイ氏は容疑を否定し、疑惑は政略的なものだとしている。

ナワリヌイ氏は、「彼は私たちのツァーリではない」のスローガンを掲げてモスクワで開かれた無許可のプーチン氏反対デモに加わろうとしたとして短期間拘束された。

国内の反プーチン氏勢力は、真の野党を議会から締め出し、プーチン氏と支持者の権力が無制限に維持するという「管理された民主主義」政策によって、プーチン氏が民主主義を弱体化させた非難している。

プーチン氏の長期政権

2000年に初めて大統領に選出され、プーチン氏は2004年に再任された後、2008年に大統領を退任し、子飼いのドミトリー・メドベージェフ大統領の下で首相を務めた。法律で大統領は連続2期までしか務められなかったためだ。誰が実権を握っているのかを疑う者は少なかった。

そして2012年、プーチン氏は任期が6年となった大統領に復帰した。

プーチン氏の4期目の大統領任期が2024年に終わる頃には、同氏は権力の座に四半世紀近くの間あったことになる。

それでも、ソビエト連邦の独裁者ヨシフ・スターリンが権力の座にあった31年間の期間には達しない。また実のところ、アレクサンドル2世(在位26年)やニコライ1世(在位30年)など、何人かのロシア帝国皇帝の統治期間にもおよばない。

プーチン政権下でロシアはどう変わってきたのか

一般的なロシア人は、インフレが抑制され福祉システムなど基礎的な国家機能が強化されていたプーチン氏在任初期には、その安定性を歓迎していた。

プーチン氏の前任者ボリス・エリツィン大統領の政権末期を悩ませた北カフカスの独立派による暴力は、最終的に流血の結末となった。

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Image caption 2017年にシリアを訪れ、同国のバシャール・アル=アサド大統領(左)と面会したプーチン大統領

石油や天然ガスの利益に支えられて経済的繁栄が進むなか、プーチン氏の下で、独立メディアが弱められ政治的自由が縮小し、国家権力の拡大が続いた。

プーチン氏のウクライナからクリミアをロシアに編入するという2014年の決定は、冷戦以来最大の国際危機の一つを勃発させ、この事態に対して西欧諸国がロシアに課した制裁は今日まで続いている。

ロシアが2016年の米大統領選に干渉した疑惑は、国際関係を以前よりさらに悪化させた。今年には、英国で起こった神経剤攻撃にプーチン氏が関与したと、英政府から非難される場面もあった。ロシア政府は攻撃関与の疑惑を否定している。

政治アナリストのドミトリー・オレシュキン氏はAFP通信に対し、プーチン氏の国際社会への取り組み姿勢は新任期で変わらなければならないだろうと指摘した。

オレシュキン氏は「ソ連のアフガニスタン以来、ロシアがここまで孤立したことはなかった」とし、「いま、プーチン氏の課題は何らかの新しい領土をロシアにもたらすことではなく、世界にロシアとの利害関係を考慮させ、ロシアがこれまで進めた征服を承認するよう迫ることだ」と付け加えた。

スパイから大統領への転進

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Image caption 2006年、モスクワにあるロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)の射撃場を訪れたプーチン大統領

1952年: 8月7日に当時のソビエト連邦第2の都市レニングラード(現在のサンクトペテルブルク)で生まれる。法学を学び、秘密警察の旧ソビエト連邦国家保安委員会(KGB)に入隊した。共産主義体制下の東ドイツでスパイとして活動

1990年代: サンクトペテルブルク市長の最側近として働いたあと、ボリス・エリツィン初代大統領時の1997年にロシア政府入り。ロシア連邦保安庁(FSB、KGBの後継組織)長官に

1999年: 首相に任命される。エリツィン大統領の辞任に伴い大統領代行に

2000年: 大統領に選出され、4期の大統領任期を2期務める

2008年:3期連続での大統領選出馬が禁止されていたため、子飼いのドミトリー・メドベージェフ氏を大統領に就任させ自らは首相の座に戻って専門家たちを驚かせる

2012年: 大統領に再選出され、新しい法律の下で6年の大統領任期を務める

2018年: 4期目の大統領に再選出される

(英語記事 Putin to be inaugurated for fourth term as president of Russia

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