マレーシアで政権交代 マハティール元首相の野党連合が総選挙勝利

勝利を喜ぶマハティール元首相たち(10日、クアラルンプール) Image copyright AFP
Image caption 勝利を喜ぶマハティール元首相たち(10日、クアラルンプール)

マレーシアで9日、連邦下院選が投開票され、マハティール・モハマド元首相(92)率いる野党連合・希望連盟(PH)が歴史的勝利を実現した。1957年の独立以来、初の政権交代が実現する。

首相を22年にわたり務めた後、政界を引退していたマハティール氏は、かつて弟子のような存在だったナジブ・ラザク首相(64)の対抗馬として出馬していた。ナジブ首相は、汚職と縁故主義の批判にさらされていた。

10日未明の選挙管理委員会発表によると、連邦下院(定数222)でマハティール氏率いるPHは過半数超えの115議席を獲得した。ラザク氏率いる与党連合・国民戦線(BN)の議席は今のところ、79議席に留まっている。マレーシアでは下院過半数の政党が与党となり、政権を樹立する。

マハティール氏は報道陣に、「我々は報復を求めているのではない。法の支配を復活させたいのだ」と話した。

元首相は、10日中にも宣誓就任式を開きたいと述べた。公選された世界最高齢の国家首脳となる。

選管発表の後、政府報道官は10日と11日を国全体の祝日にすると発表した。

情勢が次第に明らかになると、野党支持者が次々と通りに繰り出し、歴史的勝利を祝った。

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Image caption 勝利を喜ぶマハティール支持者(10日、クアラルンプール)

BNと主要政党の統一マレー国民組織 (UMNO)は、1957年に英国から独立して以来、マレーシア政界で圧倒的な影響力を誇ってきたが、近年では支持率にかげりが出ている。

2013年の総選挙では野党連合が躍進し、得票数では勝ったものの、政権を発足させられるほどの議席数には至らなかった。また、マレーシアでは犯罪とされる同性愛行為のかどでたびたび逮捕・告訴された野党指導者のアンワル・イブラヒム元副首相が、2015年に有罪となった。元副首相は、政敵による中傷工作だと主張している。

かつてBNの中心的存在でナジブ首相を指導していたマハティール氏は2016年に、BNを離脱した。その際には、「汚職を支える」と見られている政党に関わるのは「恥ずかしい」と発言していた。

ナジブ首相は、政府系投資ファンドから約7億ドルを着服していたなどの汚職疑惑に巻き込まれている。首相は疑いを全面否定し、マレーシア当局も首相の関与はないと認定している。

政府系ファンド「1MDB」については、複数の政府当局が捜査を進めている。ナジブ首相は、主な捜査幹部の解任によってマレーシア当局による捜査を阻止しようとしていると批判されてきた。

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Image caption 2009年のUMNO年次総会で手をつなぐ、ナジブ首相(左)とマハティール元首相(中央)
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Image caption 期日前に投票し、投票済を示す消えないインクで染まった指を掲げるマレーシア軍の兵士(5日、クアラルンプール)

(英語記事 Malaysia election: Opposition scores historic victory