【ロイヤル・ウェディング】 花嫁のブーケは無名戦士の墓に 95年前からの伝統 

Duchess of Sussex's bouquet on the tomb of the unknown warrior Image copyright PA

英王室のハリー王子と19日に結婚し、サセックス公爵夫人となったメガン妃は、王室の伝統にならい、花嫁の花束をウェストミンスター寺院の無名戦士の墓に届けた。寺院が20日、発表した。

王室のこの伝統のきっかけとなったのは、エリザベス女王の母、故エリザベス王妃だった。1923年に、後にジョージ6世となったヨーク公爵と結婚した翌日、ウェストンスター寺院の無名戦士の墓に手向けた。第1次世界大戦中の1915年に仏北部で戦死した兄ファーガス・ボウズ=ライオン大尉をしのんでのことだったと言われている。

2011年にウィリアム王子と結婚したケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃の花束も、挙式の翌日に無名戦士の墓に捧げられた。

メガン妃は、ハリー王子の母、故ダイアナ元妃が好きだった忘れな草を花束に加えて、会うことのかなわなかった義理の母を称えた。ケンジントン宮殿の庭でハリー王子自らが摘んだ花々も含まれていた。

花束をデザインしたのは、ロンドンの生花デザイナー、フィリパ・クラドックさん。結婚式の会場となったウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂や会堂は、地元の花で飾りつけた。

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ビクトリア女王が1845年にワイト島の王室の居宅オズボーン・ハウスに植えたギンバイカの小枝も、伝統にならって花束に使われた。エリザベス女王が1947年に結婚した際の花束に使われた、ギンバイカの枝から育った木の枝も使われた。

ビクトリア女王がドイツを訪問した際に、夫アルバート公の祖母からギンバイカを贈られて以来、英王室ではギンバイカが好まれてきた。ビクトリア女王が1845年にオズボーン・ハウスを別荘として購入した後、ベランダの壁沿いに植えた小枝が成長し、今でも花をつけている。

ビクトリア女王の長女、ビクトリア王女が1858年に花嫁のブーケに使って以来、王家の花嫁はこのギンバイカの花を手にすることがならわしとなった。故ダイアナ元妃もキャサリン妃も、伝統にならった。

メガン妃が手にした小ぶりのブーケにはそのほか、スイートピーやスズラン、アスチルベ、ジャスミン、アストランチアが使われた。

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Image caption ケンブリッジ公爵夫妻(左)とサセックス公爵夫妻、それぞれの結婚直後の表情
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Image caption 1923年に結婚したヨーク公爵(後のジョージ6世)とレディ・エリザベス・ボウズ・ライオン(後のエリザベス皇太后)

無名戦士の墓とは

ウェストミンスター寺院のネイブ(一般信者席のある中央部分)にある無名戦士の墓は、第1次世界大戦後にフランスから故郷に戻された兵士のもの。1920年11月11日の戦没者追悼記念日に、フランスの土と共に埋葬された。

最前線で大戦を戦ったデイビッド・レイルトンという牧師の発案だったとされる。レイルトン牧師が従軍中、フランスの民家の裏庭に「無名の英国兵」と鉛筆で書かれた墓を見たのが、きっかけだったという。

兵士の埋葬は大々的な国民的儀式で、参列したジョージ5世は赤いバラと月桂樹の葉の花輪を棺に捧げた。

墓は黒いベルギー産大理石で覆われ、長い追悼文が刻まれている。そこには、「神と神の家に向けて善行を果たしたため、この者を王と並んで埋葬した」という言葉も含まれている。

(英語記事 Royal wedding 2018: Bouquet laid on tomb of unknown warrior

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