ロンドン襲撃から1年、バラ・マーケットで追悼集会

アレックス・ーガン、BBCニュース

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Image caption ロンドン・ブリッジはこの日、追悼集会のために閉鎖された

ロンドン中心部のバラ・マーケットは、日曜日はいつも閑散としている。しかしロンドン襲撃事件から1年目を迎えた6月3日、人々はふだんよりさらに静かに、この街を歩いていた。

バラ・マーケットの大部分が閉鎖され、遺族や救急隊員のために追悼のスペースが設けられた。

2017年6月3日、ロンドン・ブリッジとバラ・マーケットでワゴン車が歩道に乗り上げた後、刃物を持った男3人が通行人を襲撃。8人が死亡、48人が負傷した。何人かは一生を変えるような傷を負った。

ルーシー・フィッシャーさんはユリの花束を持ち、サザーク大聖堂に入っていく何百人もの人を眺めていた。ここはフィッシャーさんのいとこ、ジェイムズ・マクムランさんが亡くなった場所から数メートルしか離れていない。

「ひどい経験でした」とフィッシャーさんは話した。

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犠牲者の大半は観光客や、ロンドンで働く外国人だった。追悼のために英国を訪れた参加者もおり、片手にパスポートと式次第を握り締め、もう片方の手には花を抱えていた。

サザーク大聖堂を離れても、周辺のパブやレストランも静まり返っていた。

事件の際、扉にバリケードを張って客を守ったパブの従業員は、恐ろしい体験について語ることを拒否した。

あるパブのマネジャーは、「あの夜のことは話したくありません。ただ次へ進みたいだけです」と話した。

ジェイムズさんと娘のカーラさんは、事件で負傷した男性の知り合いだ。

ジェイムズさんは「ロンドン・ブリッジにはよく来ますが、きょうは追悼式と、冥福を祈るために特別に訪れました」と話した。

「バラ・マーケットの人々と、あの夜にここにいた人々に敬意を表さなくてはいけません」

Image caption サザーク・ニードルには1000人以上が集まった

サザーク大聖堂には700人が招かれ、被害者をしのんだ。向かいのサザーク・ニードルにも、数百人が集まった。

バラに住んでいるラシード・ハマイダさんも、襲撃時に現場にいた1人だ。

「最初はまったくの混乱状態でした。恐ろしくて、ただただ逃げ出したかった」

ハマイダさんの妻ジェインさんと娘のアレクシスさんも、追悼に加わった。

ジェインさんは「私たちは英国人で、ロンドン市民で、バラ出身。それを誇りに思います」と話した。「テロ攻撃で傷ついた人々と一致団結したい」。

生まれてこの方ずっとロンドン南部に住むデブラさんは、息子が事件当夜にロンドン・ブリッジ駅へ向かっていた時のことを説明してくれた。

「帰ってくるように、息子に連絡しようと必死でした」と彼女は振り返った。「きょうは必要な日。皆、ここにいることがいかに大事か分かっています」

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1時間の追悼式のあと、参加者は沈黙の中でサザーク・ニードルへと足を向けた。

1000人以上が見守る中、遺族が献花し、痛ましい事件を悼んだ。

追悼式が終わると人々は散会した。うやうやしい沈黙も終わり、日常へと戻っていった。

ケイティー・ミラーさんとジェン・デ・ポロさんにとってそれは、パブ「ウィートシーフ」へ行くことだった。このパブは、警官が襲撃犯3人を撃った場所だ。

ミラーさんは「これが典型的なロンドンと英国文化だと思います」と語った。

「ああいうことが起こっても、私たちはしたいことをする。あんなことで、やりたいことをしなくなるなんて、あり得ません」

(英語記事 Bustling Borough Market remembers attack

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