EU、米への報復関税を実施 3600億円相当の製品に

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欧州連合(EU)は22日、ドナルド・トランプ米大統領の貿易政策への報復措置として、米国製品に25~50%の関税を科した。

バーボン・ウイスキーやオートバイ、オレンジジュースなど計28億ユーロ(3600億円)相当の製品が対象となる。

ジャン=クロード・ユンケル欧州委員長は、米国のEUに対する関税は「全ての論理と歴史」に反していると批判した。

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トランプ政権は3月、米国に輸入される鉄鋼に25%、アルミに10%の関税をかけると発表した。

一時は延期されたものの、関税は6月1日に施行され、EUやカナダ、メキシコなど米国と緊密な関係にある同盟国に影響を与えた。

ユンケル委員長は21日、「(米国の関税は)全ての論理と歴史に反している。我々の対抗措置は明確かつ慎重でなければならない」と話した。

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Image caption ユンケル欧州委員長(左)とトランプ大統領

アイルランド議会で演説した同委員長は、EUを「再度、均衡させ、保護するためにすべきことをする」と語った。

たばこやハーレー・ダビッドソンのオートバイ、クランベリー、ピーナッツバターなど対象となる製品の大半には25%の関税がかけられる。

一方、靴や一部の衣料品、洗濯機などの関税は50%に定められた。

米国は中国とも貿易をめぐって対立が高まっており、EUの措置はそうしたなかで行われた。

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Image caption ハーレー・ダビッドソン

トランプ大統領は今週、中国が「通商慣行の変更を拒否」した場合、2000億ドル(約22兆円)相当の中国製品に10%の追加関税を課すと警告した。

これに対し中国は、米国の「過剰な圧力と脅迫」を非難し、「強力な対抗措置」で対応するとしている。

なぜ米国は関税導入に踏み切った?

トランプ大統領は、貿易赤字は敗北だと信じている。

特にメキシコと中国に対する赤字に腹を立てており、先にはツイッターで「すまないが、友人だろうが敵だろうがこれ以上貿易で米国を利用させるわけにはいかない。米国の労働者を第一に考えるべきだ!」と述べた。

近年、米国の貿易赤字は拡大傾向にあり、500億ドル(約5兆5000億円)規模となっている。

しかしこれは力強い経済活動の結果、米国の消費者が外国製品をより買っているという可能性もある。

新たな関税はこの不均衡を正すためのものとされている。

先にカナダで行われた主要7カ国首脳会議(G7サミット)でも、他の経済大国がトランプ氏の関税や貿易政策に対抗する場面が見られた。

腕組みして座っているトランプ氏を他国の首脳が取り囲んでいる写真は、対立を表す象徴としてソーシャルメディアで話題となった。

米国の関税とそれに対する各国の報復関税は貿易戦争につながるとの懸念から、世界の株式市場に影響を与えている。

トランプ大統領は過去に、貿易戦争は良いもので「勝つのは簡単」だと述べている。

(英語記事 EU tariffs on US goods come into force

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