【サッカーW杯】女性レポーター生放送中にセクハラ受ける 体触られキスも

生放送中に体を触られたことについて、ゴンザレス・テラン記者は「度を超している」と述べた Image copyright DW Espanol
Image caption 生放送中に体を触られたことについて、ゴンザレス・テラン記者は「度を超している」と述べた

ワールドカップの会場で生放送中に体を触られた女性記者が、スポーツファンからハラスメントを受けたことについてSNS上で話した。

ドイツメディア「ドイチェ・ベレ」スペイン語版のモスクワ特派員でコロンビア人のフリエス・ゴンザレス・テラン氏は、生放送中に男性から胸を触られ、ほほにキスも受けた。

同氏は中断せず放送を続けたが、その後インターネット上でこの問題について声明を出した。

「こんな行為は許されない」とゴンザレス・テラン氏は述べた。「我々は皆平等に価値があり、プロだ」。

同氏は雇用主でもあるドイチェ・ベレに、放送のため2時間の間その場所にいたと述べた。

「生放送中、そのファンは状況を悪用した」とゴンザレス・テラン氏は話した。「しかしその後、男がまだその場にいるか確認した時には、男はもういなかった」。

この問題はロシアのサランスクで先週、サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア対サウジアラビア戦の前に起きた。ドイチェ・ベレはソーシャルメディアに投稿した動画で、これを「攻撃」「あからさまなハラスメント」と呼んだ。ツイートには「ドイチェ・ベレの記者がワールドカップを中継中にセクハラを受けた。フリエス・ゴンザレス・テラン記者がモスクワから生放送中、男性からキスされ、体を触られた。問題の瞬間は動画の13秒ごろから見られる。セクシュアル・ハラスメントは容認できない。止める必要がある。サッカーの現場で、あらゆる場所で」と書かれていた。

しかしインターネット上では多くの人が、この出来事を軽く見る発言をした。ある人は出来事への批判を「フェミニストのヒステリー」だとレッテルを貼った。キスは「歓迎」もしくは「称賛」と受け取られるべきだと示唆する人もいた。

ゴンザレス・テラン氏はツイッターで、同氏が受けた行為について繰り返し語り、同僚から送られた支援の言葉をリツイート(拡散)した。

「これは笑えない」とドイチェ・ベレのプレゼンター、クリスティーナ・クバス氏はツイートした。「これはキスではない。同意なき攻撃だ」。

ドイツ国内リーグ初の女性審判となった女性は、この行為を「容認できない」と述べた。

問題が発生してから1週間近く経った20日、ドイチェ・ベレは議論が続くこの件に関して声明を発表した。

「私にとっては、経験したことのない出来事だった」とゴンザレス・テラン氏は述べた。「いつも私を称賛し、敬意ある振る舞いをしてくれるファンがいる。この件は度を超していた」。

スポーツ報道の現場における女性記者へのハラスメントは珍しいことではない。

今年3月、52人のブラジル人記者グループが、「#DeixaElaTrabalhar」(女性に仕事をさせろ)と名づけられた運動を開始した。運動は、ファンやアスリートから、キスされたり体を触れたりすることがある現状を告発するものだ。

昨年には、テニス選手のマキシム・ハモウが全仏オープンの出場停止となった。ハモウはテレビの生放送インタビュー中に、女性記者に無理やりキスをした。

ハモウからキスされたマリー・トーマス記者は後に、「生放送じゃなかったら、ハモウを殴っていたと思う」と話した。

W杯で働く別の女性も、放送の外、特にインターネット上で批判や嫌がらせを受けている。

ドイツ人のサッカー解説者クラウディア・ノイマン氏は、自身の仕事をめぐりソーシャルメディア上で多くの批判を受けた。ノイマン氏が所属するドイツの公共放送ZDFとノイマン氏の同僚らは、寄せられた批判を性差別だとして取り合わなかった。

英国でも、20日に英テレビ放送で史上初の女性W杯コメンテーターとなったBBCのビッキー・スパークス記者が同様の嫌がらせを受けた。しかし、スパークス記者の報道はおおむね高評価だった。

(英語記事 World Cup 2018: Female reporter groped and kissed on air

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