タイの洞窟で少年ら行方不明 水位上昇でダイバー捜索中断

Entrance to the cave

タイ北部の洞窟で、サッカーチームに所属する少年12人とコーチ1人が23日から行方不明になっている。雨水により洞窟内の水位が上昇し、ダイバーによる潜水が中断に追い込まれるなど、捜索は難航している。

ポンプによる排水は中断され、洞窟の入り口が浸水すると、タイ海軍のダイバーは捜索中断に追い込まれた。

11歳から16歳の少年12人と25歳のコーチは23日、洞窟に入った。それ以来このグループと連絡が取れていない。

捜索隊は現在、洞窟に入る別の方法を見つけることに注力している。

タイ当局は、山肌に小さな杭を打ち、代替の入り口を作り出す計画だと述べた。

専門家は、洞窟は石灰岩で出来ており、別の出入り口がある可能性は高いと考えている。ただ、広大な森林に覆われた山腹でその入り口を見つけ出すのは非常に困難だ。

BBCのジョナサン・ヘッド東南アジア特派員はツイッターに、「タムルアン洞窟入り口は悲惨な状況だ。タイ海軍のダイバーは捜索を中止している。水位が上がり、洞窟はほとんど水で満たされた。雨が強すぎ、ポンプによる排水も止まっている。専門家は行方不明の少年らを発見するための戦略を再検討する予定だ」と投稿した。

しかし、洞窟のどこに若者グループが閉じ込められているかは不明で、まだ生きているのかすらも分かっていない。

23日、洞窟探検に向かう前に子供たちが残した伝言からは、たいまつやいくらかの食料を持っていったことが示唆される。

洞窟探検の専門家はBBCに対し、子供たちが水位より高い空間にいる限り、生き抜くチャンスはあると話している。

子供たちに一番危険なのは、低体温症と酸素欠乏症だ。

洞窟内の気温は摂氏20度から25度の間と考えられており、比較的温かいままだ。もし子供たちの衣服がぬれていても、気温が問題になるとは考えにくい。

(洞窟を構成する岩石の主成分の主成分が)穴が多い石灰石であることから、洞窟内には十分な酸素があると考えられるが、この地域の洞窟のいくつかには、炭酸ガスが満ちた悪い空気のたまり場があることも知られている。

タムルアンはタイ国内で4番目に長い洞窟で、浮きには浸水する傾向があることでも知られる。

少年とコーチは、洞窟に入ってきた水の水位上昇により、入り口に戻れなくなったと考えられている。

救助隊と探索ボランティアはここ数日間、洞窟に入る道筋を見つけようと必死で試み、周辺地域に洞窟に通じる穴がないか探し回っているが、発見はできていない。

「最も恐ろしい体験」

タイ北部で洞窟探検・クライミングのツアーを主催するジョシュア・モリス氏は所属の2チームを救助活動の支援に派遣している。モリス氏はBBCに対して、少年たちがまだ生きている可能性があると語った。

モリス氏は「浸水しているのは洞窟の手前にある約2キロにわたる細長い通り道だ。もし少年たちが向こう側にいれば、まだ浸水していないより高い空洞にいる可能性がある」と説明した。

「このような洞窟に閉じ込められるのは、体験し得るもののなかで最も恐ろしいことの一つだろう」とモリス氏は話した。探検チームは通常、十分な照明器具や食料、水を十分持っていく。少年たちは洞窟の中に数時間ほどしかいるつもりはなかっただろうという。

もし生存が確認されたとしても、どうやって救助するのかが問題だという。夏の間に降る激しい雨のため、通路の浸水が何カ月にもわたって続く可能性は十分ある。

モリス氏は、「このような洞窟でダイビングをするのは非常に危険だ」と指摘した。「水は流れているし、泥水でほぼ先が見えない。もし子供たちが生きて見つかったとしても、水が引くまでさらに閉じ込められる可能性がある」。

捜索支援のため、英国人のダイバー3人や米軍関係者が27日にチェンライ市に到着した。メーンの入り口が使えるようになりしだい、洞窟内の捜索を開始する予定だという。

タイ軍のクレサダ・ワナプム軍曹はロイター通信に対し、「水が一番難しい点だ」と語った。「たくさんのがれきや砂があり、排水ポンプを詰まらせるかもしれない」。

Image caption 赤い線が少年たちが閉じ込められた洞窟のルート。上部の大きな白枠が少年たちがいると見られる部分。下の小さな枠が少年たちの所持品が見つかったところ

救助活動が5日目に入るなかアヌポン・パオジンダ内相は、当局者たちは「子供たちが今も生きていると確信している」と語った。

「彼らには食料があり、技能がある。彼らが無事だと我々は確信している」

(英語記事 Thai cave: Rising water stops divers searching for missing boys

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