スタバ、プラスチック製ストローを廃止 2020年までに

スタバのカップ Image copyright Getty Images

米コーヒーチェーン大手スターバックスは9日、プラスチック製の使い捨てストローの使用を、2020年までに世界中の店舗で全廃すると発表した。微細なプラスチックごみによる環境汚染への懸念が高まっていることに対応した。

世界に2万8000カ所あるスターバックス店舗では、推計10億本のプラスチック製ストローが毎年使用されている。

今後はストローを使う必要のないプラスチックのふたを提供するほか、紙製など非プラスチック製のストローを導入する。

スターバックスのグローバル社会貢献部門を担当するコリーン・チャップマン氏は発表文で、事業パートナーや顧客からの要請が今回の決定を促したと明らかにした。チャップマン氏は、「ストローを使わないのが環境のために我々ができる最も良いことだ」と述べた。

スターバックスの発表文には、海洋保護団体オーシャン・コンサーバンシーの「ごみのない海計画」や世界自然保護基金(WWF)の賛同が添えられた。

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オーシャン・コンサーバンシーのニコラス・マロス氏は、今回の決定について「プラスチックごみの大波を止めるため、企業は大きな役割を果たせる。これはその素晴らしい一例だ」とコメントした。

スターバックスの発表の1週間前には、同社が本社を置く米西部ワシントン州シアトル市が、バーや飲食店にプラスチック製ストローやフォーク、ナイフなどの使い捨て食器の提供を禁じる条例を制定した世界初の都市となった。

プラ製ストロー全廃への反応

スターバックスによるプラスチック製品削減の取り組みには、賛否両論が出ている。

米環境NGOのコンサベーション・インターナショナルのM・サンジャヤン最高経営責任者(CEO)はスターバックスの決定を歓迎するコメントを出し、「私たちの海を守る意義ある行動だ」と述べた。同CEOは米国で5億本のプラスチック製ストローが毎日捨てられていると指摘した。

一方で、消費者の多くはストローの代わりに提供される飲み口の付いたプラスチック製ふたを批判している。

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あるツイッターのユーザーは、「1.プラスチック製ストローをやめる 2.代わりに大きなプラスチックの飲み口付きふたにする」と皮肉るコメントを投稿した。

障害のためにストローが必要な人もいると指摘する声もあった。

あるスターバックスの顧客は、「ストローが必要な障害者はどうするのか。ないと私は飲んだり食べたりできない」とツイートした。

スターバックスは指摘にすぐに反応し、「良かれと思ってやっているとしても、カップやふたとは違ってストローは、重量や大きさのためにリサイクルができません」とツイッターで述べた。さらに、「紙や堆肥にできるプラスチック製などのストローの選択肢も提供します。もしその方が良かったり、必要であれば頼めますし、フラペチーノ類の飲料はストロー付きが基本です」とコメントした。

なぜストローを禁止する必要があるのか

環境団体は長らくプラスチックごみの問題を指摘してきた。最近は、ストローが海洋生物に与える影響に注目が集まっている。

2015年に絶滅が危惧されるウミガメの鼻からプラスチック製ストローを取り除く動画が拡散された後間もなく、ストロー問題への対応が幅広く支持されるようになった。

その後、ハッシュタグ「#StopSucking(吸うのをやめよう)」などを使ったソーシャルメディアでの運動に、エレン・ポンペオ氏やエイドリアン・グレニアー氏、ニール・デグラス・タイソン氏などの著名人が賛同を表明した。

2017年7月に米科学誌サイエンス・アドバンシスに掲載された産業環境学者のローランド・ガイアー博士による論文は、プラスチックが登場して以来生産された量は83億トンに上ると推計した。

このうち63億トンがごみになり、うち79%が埋め立て地や自然環境に蓄積されているという。

海に行き着くプラスチックごみは現在、毎年1000万トンに上るとみられている。

しかし、ストローの使用廃止が広がりつつあるなかでも、ストローがどの程度、海洋汚染の原因になっているのかは明確になっていない。

科学者のデニース・ハーデスティ、クリス・ウィルコックス両氏は、5年間にわたり米国の海岸で採取されたごみを調査し、750万本のプラスチック製ストローが海岸に捨てられたままになっているとの推計を出した。

しかし、世界中の海や海岸に900万トン近くのプラスチックごみが行き着いているという、科学誌サイエンスに掲載された米ジョージア大学ジェンナ・ジャムベック教授の論文で示された規模は、それを大幅に上回っている。

こうしたなかでもプラスチックの使用禁止は広がっている。

米大リーグ、シカゴ・ホワイトソックスが本拠地とする球場でプラスチック製ストローの使用をやめたほか、アラスカ航空がプラスチック製のマドラー使用を停止。BBCは使い捨てプラスチック製品の使用を2020年まで全廃することを決めている。

(英語記事 Starbucks to ban plastics straws in all stores by 2020

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