オウム事件死刑囚 残り6人の刑を執行=法務省

元教団代表の松本智津夫元死刑囚の死刑は今月6日に執行された

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元教団代表の松本智津夫元死刑囚の死刑は今月6日に執行された

日本の法務省は26日、オウム真理教の一連の事件で死刑が確定していた元教団幹部6人の刑を執行したと明らかにした。

今月6日には元教団代表の松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚ら7人の刑が執行されており、オウム事件で死刑が確定した13人全員の刑執行が終了したことになる。

1995年に東京の地下鉄車両内でサリンがまかれ、13人が死亡し何千人もの人が負傷した地下鉄サリン事件は、日本で過去に例を見ない攻撃だった。

教団幹部らはこのほかにも、1994年に長野県松本市で起きたサリンによる攻撃で8人が死亡、約600人が負傷した松本サリン事件など、いくつかの殺人事件への関与で有罪判決を受けた。

上川陽子法相は26日の記者会見で、「一連の犯行によって命を奪われた被害者の方々、ご遺族が受けられた恐怖、苦しみ、悲しみは想像を絶するものがある」と述べた。

一連のオウム事件をめぐる刑事裁判は今年1月に終結している。

地下鉄サリン事件

1995年3月20日の朝、教団のメンバーたちが東京の地下鉄車両内にサリンをまいた。

目撃者たちは、袋から液体が漏れ出ているの見てから間もなく、目に激しい痛みを感じたと語っている。

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地下鉄サリン事件の負傷者を手当てする看護師ら

数秒以内に人々が倒れ、呼吸困難の状態に陥ったり嘔吐したりし始めた。一部の人は視界が暗くなり、麻痺状態になった。事件では13人が命を落とした。

オウム真理教は、世界の終末が近付いており、教団信者以外は教団によって殺されない限り、魂が救われないと教えていた。

地下鉄サリン事件の後、教団は同年4月から5月にかけて、シアン化ナトリウムを使った青酸ガス攻撃を複数の場所で試みたが未遂に終わっている。

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地下鉄サリン事件への対応で防護服を着た警察官ら