ジャカルタ発ライオン航空機が海に墜落 乗員乗客180人以上

Boat in water surrounded by oil Image copyright sutopo purwo nugroho
Image caption ライオン航空機の機体破片と思われるものや油膜が海上で発見された

29日午前6時半(日本時間同8時半)すぎ、ジャカルタ発のライオン航空機(ボーイング737マックス8型)が離陸13分後に海上に墜落した。インドネシア当局が海上で機体の破片と思われるものを見つけた。

JT610便はバンカ島パンカルピナンに向かっていた。生存者は見つかっていない。

事故直後の記者会見では、乗客は成人178人、乳幼児3人と操縦士2人、客室乗務員5人の合計188人と発表されたが、正確な人数について情報が錯綜している。

ライオン航空はインドネシア最大の格安航空会社。事故機は2018年製造のボーイング737マックス8型新型機種で、今年8月15日に運航を開始したばかりという。事故原因は分かっていない。

ライオン航空グループのエドワード・シライト最高経営責任者(CEO)はロイター通信に、「新しい機体だったのでなぜこのようなことになったのか、混乱している」と述べた。前回のフライトで技術的な問題があったが、「決まった手順に従って」解消済みだったという。

ボーイング社は声明で、被害者や遺族に追悼の意を示し、「事故捜査のため技術支援を提供する用意がある」と述べた。

海上に破片や所持品か

インドネシア捜索救助庁の報道官はAFP通信に、「飛行機は水深30~40メートルに墜落した」、「機体の残骸をまだ探している」と話した。

同庁はツイッターで、乗客のものとみられる身分証明書や運転免許証などが海上で見つかったと書いた。

同庁のムハンマド・シャウギ長官は記者団に、「生存者がいるかまだ分からない」と話した。「期待して祈ってはいるが、確認はできない」。

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Image caption ハンドバッグなどの手荷物が墜落現場と見られる海域で見つかっている
Image caption ライオン航空機は地図下のジャカルタを現地時間午前6時20分に出発し、北上するはずが、約13分後に海上に墜落したとみられる
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Image caption ジャカルタ空港にかけつける乗客の家族(29日、ジャカルタ)

インドネシア国家防災庁のストポ・プルウォ・ヌグロホ報道官は、海上から回収された、墜落機の破片や乗客の荷物とみられる写真をツイートした。

報道官は、ジャカルタ東郊カラワン沖で、タグボートから撮影されたというビデオもツイートした。水面に浮かぶ油膜や破片とみられるものが映っている。

国営エネルギー会社、ペルタミナが操業する海上の石油プラットフォームからも、破片が見えたという。

ライオン航空によると、機長と副機長は経験豊富で、2人合わせて1万1000時間以上の飛行経験があった。乗務員のうち3人は訓練中の客室係員で、1人は技師だった。

インドネシア財務省から少なくとも職員20人が搭乗していたことが、BBCの取材で分かった。財務省報道官によると、パンカルピナンの財務省事務所スタッフで、週末にかけてジャカルタにいたのを戻るところだった。ジャカルタとパンカルピナン往復のため、事故のあったJT610便はよく使っていたという。

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Image caption 国営企業ペルタミナ社の石油施設から撮影されたこの写真を、国会防災庁のヌグロホ報道官がソーシャルメディアに投稿した

ライオン航空の安全性は

多くの島から成り立つインドネシア列島の人たちにとって、飛行機は欠かせない移動手段だが、多くの航空会社は安全面の問題を指摘されている。

1999年創業のライオン航空は、国内だけでなく東南アジアやオーストラリア、中東などとの間を結ぶ国際線も運航しているが、過去に安全や運営で問題を指摘され、2016年まで欧州空域への飛行を禁止された。

2013年にはバリ島の国際空港に着陸する際、滑走路で停止できず海中に落下。乗っていた108人は全員無事だった。2004年にはジャカルタ発の便がソロシティ着陸の際に地面に激突し、25人が死亡した。

2011年と2012年には、操縦士が覚せい剤を所有しているのが相次ぎ見つかった。

(英語記事 Lion Air crash: Boeing 737 plane crashes in sea off Jakarta