米シャーロッツヴィルの車突入 陪審団、被告に終身刑評決

警察による逮捕前、ジェイムズ・アレックス・フィールズ・ジュニア被告は、米ヴァージニア州シャーロッツヴィルのイマンシペーション公園で開かれた「右派を団結」集会に参加する姿が見られた Image copyright Reuters
Image caption 警察による逮捕前、ジェイムズ・アレックス・フィールズ・ジュニア被告は、米ヴァージニア州シャーロッツヴィルのイマンシペーション公園で開かれた「右派を団結」集会に参加する姿が見られた

米ヴァージニア州シャーロッツヴィルで昨年8月に起きた、極右集会に抗議する集団に自動車が突入し女性1人が死亡した事件の裁判で、地裁の陪審員は11日、車を運転したジェイムズ・アレックス・フィールズ・ジュニア被告(21)に対し終身刑と419年の禁錮刑を評決した。

2日間の評議を経て、シャーロッツヴィル総合地裁の陪審員は終身刑と禁錮刑のほか、罰金48万ドル(約5450万円)の支払いも評決した。

陪審員は7日には、米オハイオ州出身のフィールズ被告に対し、第1級殺人、悪質暴力犯罪、死亡衝突事故現場からの逃走などの罪で、有罪評決を言い渡していた。

フィールズ被告は連邦法違反に問われた別の裁判でも、ヘイトクライム(憎悪犯罪)で複数の罪に問われている。

昨年の事件では、ヘザー・ハイヤーさん(32)がフィールズ被告の車にひかれ死亡した。フィールズ被告は、白人国家主義者の集会に抗議する人々に車で突入した。

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ヴァージニア州では陪審員が有罪無罪と量刑について提案を評決するが、最終的には裁判官が判決内容を決める。米WVIRニュースによると、フィールズ被告に対する裁判官の正式な判決言い渡しは来年3月に行われる。

公判ではハイヤーさんの母親が気持ちのこもった意見陳述をしたほか、フィールズ被告の攻撃で負傷した人たちも証言した。

AP通信によると、骨盤損傷などの重傷を負ったウェンズデイ・ボウイさんは裁判で、「フィールズ氏がいては、世界は安全な場所ではない」と話した。

Image copyright Albermarle Country Jail / AFP
Image caption 弁護団は、フィールズ被告は自分の安全を守ろうとしたと主張

フィールズ被告が昨年8月、ヴァージニア州シャーロッツヴィルで、極右集会に反対する抗議者に車で突入したことについては、弁護側と検察側双方が合意している。ただし、被告の意図については見解が対立している。

フィールズ被告の弁護士ジョン・ヒル氏は、被告が双極性傷害などの精神疾患を長年患っていることを挙げ、集会が混乱状態に陥ったことため被告は自分の安全が脅かされると恐れ、犯行に及んだと主張した。

ヒル弁護士は、事件についてフィールズ被告は深い反省を示したとも付け加えた。

ニナ・アントニー検事は、フィールズ被告の行動は計画的なもので、自己防衛を動機としたものではないと主張。証拠として、事件の数カ月前に被告がインスタグラムに投稿した写真を提示した。写真は、人の集団に車が衝突する様子を写したものだった。

Image copyright AFP
Image caption ヘザー・ハイヤーさんの死亡から1年、ヴァージニア州シャーロットでは、ハイヤーさんに敬意を表し、通りの標識の名前が変わった

フィールズ被告に連邦地裁の公判期日は、まだ決まっていない。被告はヘイトクライム30件で連邦地裁に訴追されているが、連邦検事が死刑を求刑するかもまだ不透明だ。

背景は

昨年シャーロッツヴィルであった「右派を団結」集会は、ここ数十年にアメリカであった白人至上主義者の集会としては特に規模の大きいものだった。

白人至上主義者と抗議勢力との衝突は暴力に発展し、多数の負傷者が出た。

集会は、19世紀の南北戦争で奴隷制維持のために戦った南部連合の将軍像撤去計画に抗議するのが目的だった。

フィールズ被告の車が関与した事件を克明に映した動画は、ソーシャルメディアで広く拡散した。

Image copyright Ryan M Kelly /The Daily Progress
Image caption 検察は、フィールズ被告が集団の中にわざと自動車で突入したと主張した

(英語記事 Jury recommends life in prison for Charlottesville driver

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