英空港ドローン侵入 一時逮捕のカップル、「ひどく侵害された」

お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
「ひどく侵害された」 ドローン疑惑で逮捕・釈放のカップル

英ロンドン郊外のガトウィック空港に複数の小型無人機(ドローン)が侵入したとされ、滑走路が一時閉鎖された事件で、一時逮捕されたものの容疑なしで解放された男女が、様々な権利を「完全に侵害されたと感じている」と語った。

21日深夜に逮捕され、23日に容疑なしで釈放されたポール・ゲイト氏(47)とエレイン・カーク氏(54)は英スカイ・ニュースに対し、一部メディアの実名報道と警察の家宅捜索により、自分たちの「プライバシーと身元」が「完全に暴露された」と述べた。

2人は「自分たちも家族も友人も、深刻な苦痛を受けた。私たちは治療を受けている」、「自分たちへの当初の扱いは、とても不快なものだった」と語った。

英南部ウェストサセックス・クローリーに住む2人は「私たちのことを知る人は、少しも我々を疑わなかった」と付け加えた。BBCはこれまで、2人の実名を報道していない。

自宅前に姿を見せたゲイト氏とカーク氏は、世界中の人々から受け取った支援に「すっかり圧倒された」と述べた。

「報道各社には、私たちのプライバシーを尊重すること、そして出来る限り最高のクリスマスを迎えられるよう、放っておいてくださいとお願いしたい」と2人は語った。

<関連記事>

ガトウィック空港では19日夜に滑走路近くでドローンが目撃されたとの情報を機に、36時間以上にわたり滑走路が閉鎖され、約1000便が欠航もしくは目的地変更となり、利用客約14万人が影響を受けた。

模倣攻撃を防ぐため、ガトウィック空港は19日以降、新たな設備と技術の導入に約500万ポンド(約7億円)を投じている。

脅威に対抗するため、英政府は「既に探知システムをイギリス全土へ配備した」と、ベン・ウォレス治安担当閣外相は明らかにした。

ウォレス氏は「このような機器(ドローン)は非常に増えており、市民の生活環境に軍による対抗策を導入することの難しさもあいまって、容易な解決策はない状況だ」と語った。

「見境なく、もしくは犯罪目的でのドローン使用を選んだ人は、捕まった時には最も厳しい判決と禁錮刑を想定すべきだ」とウォレス氏は付け加えた。

Image copyright Getty Images
Image caption ドローンの侵入により、ガトウィック空港の滑走路は19日夜から21日朝まで閉鎖を余儀なくされた

ガトウィック空港は、飛行機の運航を妨害した当事者の逮捕と有罪判決につながる情報の提供を求め、民間団体クライムストッパーズを通じて懸賞金5万ポンド(約700万円)を支払うと発表している。また、同団体の代表を務めるアシュクロフト卿も懸賞金1万ポンド(約140万円)を上乗せした。

サセックス警察は、空港敷地の境界に近いホーリー付近で、損傷したドローンを発見したと発表した。発見地域は最後にドローンが報告された地点に近い。警察はドローンを鑑識捜査している。

サセックス警察は23日、ガトウィック空港でドローンが見つからなかったのは「連携のまずさ」が理由かもしれないと発表していた。当局は後にこれを認めた。

ジョー・シャイナー副本部長はこれに先立ち、12月19日から21日にかけて、空港で違法ドローンの目撃情報が多く寄せられたと話した。疑わしい目撃情報は除外しているという。

最初の目撃以降、200以上のドローン目撃情報があり、警察はそのうち67件を受理した。警察官や空港職員からの通報もあったという。

「今回の犯罪的かつ見境ない行動の影響は甚大だ。必ず実行犯を特定し、裁きを受けさせるつもりだ」とシャイナー氏は話した。

ガトウィック空港は、乗客の安全を守るため必要な措置をとったと発表した。また、「ドローンによる活動の確かな目撃情報が複数」あったのは明白だとも述べた。

英陸軍の軍事技術が導入され、滑走路の安全が確保されたとして、空港は21日朝に業務を再開した。具体的にどのような技術かは明らかになっていない。

(英語記事 Gatwick drone arrest couple feel 'completely violated'

この話題についてさらに読む

関連リンク

BBCは外部サイトの内容に責任を負いません