金委員長の側近がワシントン到着、米大統領への親書を携え

Kim Yong-chol, a senior North Korean official who leads negotiations with the United States. Image copyright EPA
Image caption 対米外交を率いる北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の最側近の1人で、対米交渉を率いてきた金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長が17日、アメリカのワシントンに到着した。2回目の開催が噂されるドナルド・トランプ米大統領と金委員長の首脳会談を見据え、18日にマイク・ポンペオ国務長官と会談する方針。

韓国報道によると、金副委員長は北京経由でアメリカ入りし、金委員長がトランプ大統領に宛てた親書を携えている。韓国の聯合ニュースによると、金副委員長とポンペオ国務長官は18日に会談する見通し。

トランプ大統領は今月初め、2回目の米朝首脳会談の開催場所を北朝鮮と協議中だと発言。ベトナムでの開催を有力視する報道もある。

昨年6月にシンガポールで行われた歴史的な米朝首脳会談以降、北朝鮮の非核化への取り組みは停滞している。

ところが、最近になって外交活動が慌しくなってきている。昨年の米朝首脳会談の直前と同様、金委員長は今月初めに中国を訪問し、習近平国家主席と会談した。

またロイター通信は、匿名筋の情報として、金委員長が来月中に中国を公式訪問すると報じている。

加えて、一部報道によると北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官がスウェーデンに向けて出発した。スティーヴン・ビーガン米国務省北朝鮮担当特別代表と会談する予定という。

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Image caption アメリカにむけて出発する金英哲氏、経由地の中国・北京にて

金英哲とは?

金委員長の側近される人物。諜報活動などを行う朝鮮人民軍偵察総局の局長を務めた経験があり、2010年の韓国海軍哨戒艦沈没事件の主導者と言われる。

近年では対米交渉を率いていることで知られ、昨年6月には米朝首脳会談の直前にワシントンを訪れ、金委員長の親書をトランプ大統領に手渡した

実務者協議では何が

前回は金副委員長が金委員長の親書をトランプ大統領に手渡したのを機に、暗礁に乗り上げていた米朝首脳会談への交渉が再び軌道に乗り、歴史的会談が実現した。

その後、両国の交渉は行き詰っているが、今回の会談次第では、交渉再開の道筋が見えてくるかもしれない。

今回のワシントン会談で、2度目の米朝首脳会談の詳細がまとまる可能性もある。しかし、何が議題か整理することも同じくらい重要だと、複数の専門家は指摘する。

金委員長は今年の「新年のあいさつ」で、非核化実現への決意を語る一方、アメリカが制裁を解除しなければ「新しい道を模索」する可能性があるとけん制した。

シンガポール会談の際、アメリカと北朝鮮は、朝鮮半島の非核化が盛り込まれた共同声明に署名したものの、具体的な行動内容は不透明なままだ。

(英語記事 Kim's right-hand man 'carrying Trump note'

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