97歳のフィリップ殿下が運転中に事故、けがはなく

Duke of Edinburgh on 24 June 2018 Image copyright PA

イギリス王室バッキンガム宮殿は17日、エリザベス女王の夫、エディンバラ公フィリップ殿下(97)が運転中に衝突事故に遭ったが、けがはなかったと発表した。

女王の別邸があるイングランド・ノーフォーク州サンドリンガムで同日午後3時ごろ(日本時間18日0時ごろ)、フィリップ殿下が運転するランドローバーが敷地の私道から国道A149号線に出ようとしたところで事故が起きた。

この事故で、起亜自動車の乗用車に乗っていた女性2人が病院に運ばれたが、すでに退院している。

目撃者によると、フィリップ殿下のランドローバーは事故で横転した。目撃者によって車から助け出されたフィリップ殿下は、意識はあったものの、大変ショックを受け、震えていたという。

ノーフォーク警察は、事故に関わった全員の呼気検査を行ったが、アルコール反応はなかったと話した。

フィリップ殿下はサンドリンガムの別邸に戻り、念のため医師の診察を受けた。

イギリスでは、70歳以上のドライバーは3年ごとに運転免許を更新する必要がある。

Image caption 事故現場(青色)付近の航空写真。右上がサンドリンガムの別邸で、現場はA149号線を下ったベイビングリーのすぐ近くで起きた

事故が起きたのはキングス・リン北郊のベイビングリーという小さな村の近く。事故直後に現場を車で通りかかった女性は、現場に救急隊と「たくさんの警察」の姿があったと話した。

「A149号線を走っていたら(中略)警察車両の青いライトが点滅しているのが見えた。黒い四輪駆動車が脇に停められていて、私と息子は『どうしよう、良くない事故だ』と言った」

「幸い(事故車両は)路肩だったから、通行止めにはなっていなかったけれども、かなりの損傷だった。(フィリップ殿下が)無事だと聞いて正直驚いた」

ノーフォーク警察は、事故から間もなく現場に駆けつけたと説明している。フィリップ殿下がランドローバーを運転していることは事前に報告を受けていたという。

BBCのニック・リグビー記者は、現場には割れた窓ガラスやサイドミラーの破片が残されていたと語った。

15日のノーフォーク州は気温が下がり、一部では雪がちらついていたものの、車の走行に影響するものではなかったという。

Image caption 現場には割れた窓ガラスやサイドミラーの破片が残されていた

エリザベス女王とフィリップ殿下は昨年のクリスマス以降、サンドリンガムの別邸に滞在している。

イギリス王室の伝記を書いているヒューゴ・ヴィッカーズ氏はBBCニュースの取材で、「97歳で自動車事故を経験すれば、どんな事故でもショックに違いない」と話した。

「フィリップ殿下は過去に、年齢的にまだ余裕のある時期に飛行機の操縦をやめている。何か起きた場合に、例えば『48歳くらいでやめるべきだったのに、どうして55歳まで続けていたのか』など、大きな批判を呼ぶのを懸念して」

「フィリップ殿下は周りの声に耳を傾ける、非常に分別のある人だ」

「誰にとっても、自動車事故はとても恐ろしい体験だ。殿下自身が集中力を欠いているとか、視認すべきものが見えていないと感じたら、もう運転しないだろう」

イギリス自動車協会のエドムンド・キング会長は、高齢者が関わる自動車事故が注目されると、高齢者の運転を制限・禁止すべきだという話になりがちだと言う。

しかしこうした主張に対しては、「年齢と安全の関連性から運転制限を設けるなら、高齢者よりむしろ若者を制限することになるはずだ」とキング会長は話す。

「若者、主に男性のドライバーが免許取得後6カ月以内に事故を起こす可能性は、6カ月運転をしていない高齢者よりも高い」

「高齢者は夜間の運転を控えたり、慣れた道路しか通らないなど、自分自身で制限をかけてることが多い」

フィリップ殿下は94歳だった2016年、バラク・オバマ前米大統領夫妻がウィンザー城を訪問した際、夫妻とエリザベス女王を乗せてランドローバーを運転したことで注目された。

お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
フィリップ殿下は2016年、バラク・オバマ前米大統領夫妻とエリザベス女王を乗せてランド・ローバーを運転した

フィリップ殿下は2017年8月に公務からの引退を発表した。バッキンガム宮殿によると、フィリップ殿下は1952年以降、2万2219回の単独公務をこなした。

公務引退後は、王室の家族行事や教会の礼拝などに参加している姿が見られたが、昨年サンドリンガムで行われたクリスマスの礼拝には参列していなかった。

(英語記事 Prince Philip unhurt in crash while driving

関連トピックス

この話題についてさらに読む