英企業の約3割、ブレグジットで海外移転を検討=経営者団体調査

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イギリス企業の3割近くがブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)を理由に国外移転を考えていることが、 英経営者協会(IOD)の最新調査で明らかになった。

それによると、イギリス企業の16%がすでに移転計画を立てているほか、移転を前向きに検討していると答えた企業は13%に上った。

IODは、「こうした懸念事項」が明らかになるのは「全く喜ばしいことではない」と述べている。

英政府報道官は、「欧州連合(EU)離脱について企業や個人に、安心できる確かな状況をもたらす最善の方法」は「合意あり離脱」だとしている。

調査では、すでに事業の海外移転を終えた大企業は増えつつある一方、移転を検討していると答えた小規模企業は大企業の2倍に上った。

「遅れと混乱」

IODのエドウィン・モーガン会長は、「資金が限られているこうした企業がこれほど高コストの道を検討していることからして、いかに不安定な状態にあるかが分かる」と指摘した。

「企業トップは会社を守るため、厳しい選択を無視できなくなっている。それと同じくらい我々も、我々も(ブレグジット協議の)遅れと混乱による実際の影響を無視できない」

その上でモーガン氏は、合意なしブレグジットがもたらす「避けられない混乱と貿易障壁の拡大」は「全く非生産的だ」と述べた。

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BBC報道番組「ニュースナイト」に出演した仏経営ネットワーク「パリ・ユーロプラス」のアルノー・ド・ブレッソン最高経営責任者(CEO)は、3月29日のEU離脱日前にEU域内に営業拠点を設ける手続きを進めているイギリス企業は数百社におよぶと語った。

イギリスに本社機能のある約260社が、フランスへの業務移管手続きの「承認、あるいは履行」段階にあるという。

また、ベルギーで外国企業の参入事業を行っている政府機関「Hub.Brussels」によると、ブリュッセルへの業務移管・拡大を行ったイギリス企業はEU離脱の是非を決めた2016年の国民投票以来、2倍になった。

この国民投票以降の31カ月間で、イギリスの95~100社が、ブリュッセルで新しく法人登記を行ったという。国民投票以前の31カ月間では、この数は50~55社だった。

「Hub.Brussels」は一方で、この増加傾向が直接ブレグジットの影響だという確証はないとしている。

英政府報道官は、「我々は雇用と経済を守るとともに、EU離脱に際して企業と個人に安心できる確かな状況を提供したい」と話した。

「そのための最善策は、離脱協定に合意してEUを離れることで、政府は今まさにそれに集中している」

(英語記事 Third of firms 'could move work out of UK'

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