英アカデミー賞、「ボヘミアン・ラプソディ」監督を候補から除外 性的暴行疑惑で

Bryan Singer Image copyright AFP
Image caption ブライアン・シンガー監督

英映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)は6日、英アカデミー賞候補のヒット映画「ボヘミアン・ラプソディ」のブライアン・シンガー監督(53)を、選考対象から外すと発表した。シンガー監督については複数の男性が未成年の時に性的に暴行されたと告発している。監督は疑惑を否定している。

イギリスのロックバンド・クイーンを描いた「ボヘミアン・ラプソディ」は、BAFTAの最優秀イギリス映画賞にノミネートされている。BAFTAは、同映画の監督の1人としてシンガー監督を候補者に含めていたが、10日の授賞式を前に、シンガー監督を選考から除外することにしたと明らかにした。映画そのものは候補のままだという。

シンガー監督については、米誌アトランティックが3月号の記事で、これまで被害を明らかにしていなかった男性4人がそれぞれ未成年の時に監督と性的関係をもち、強姦されたと主張する人もいると伝えたばかり。

2017年12月には、シアトル在住の男性が当時17歳だった2003年にシンガー監督に強姦されたと提訴。この直前に、「ボヘミアン・ラプソディ」の製作陣はシンガー監督を解任している。映画完成3週間前の監督解任について、製作会社は「撮影現場における信用できない行動」を理由にしていた。

シンガー監督は訴訟を含め、すべての性的暴行疑惑を否定し、「同性愛嫌悪の濡れ衣だ」と反発。映画降板については、当時の自分は体調不良で、映画会社側が「それに対応しようとしなかった」と説明している。

映画「ボヘミアン・ラプソディ」のクレジットには、シンガー氏の名前が監督として記載されている。

BAFTAは6日の声明で、監督によるものとされる行動はアカデミーの価値観と「まったく相容れない」「容認できないもの」だと選考除外の理由を説明した。監督本人による「疑惑の否定」は承知しているとしつつ、疑惑が解消されるまで選考からの除外は続くという。

その一方で、「『ボヘミアン・ラプソディ』は引き続き、最優秀イギリス映画部門の候補のままで、映画の関係で候補として名前の挙がった他の人たちも今でも候補」だとBAFTAは付け足した。

「誰もが安全でプロ意識によって支えられた労働環境で、キャリアを実現する権利があるとBAFTAは考える。この実現のため、今後も映画・ゲーム・テレビ業界と協力し続ける」とも言っている。

映画「ボヘミアン・ラプソディ」については同性愛者擁護団体GLAADが1月末、シンガー監督の疑惑を受けて、賞の選考から除外した。

シンガー監督はこれまでに、「X-メン」、「スーパーマン リターンズ」、「ユージュアル・サスペクツ」、テレビシリーズの「Dr. House」などを手がけた。

(英語記事 Bafta: Queen director Singer suspended from nomination

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