ニュージーランド銃撃から1週間、全国で犠牲者に黙祷

New Zealand Prime Minister Jacinda Ardern arrives before Friday prayers at Hagley Park outside Al-Noor mosque in Christchurch, New Zealand March 22, 2019 Image copyright Reuters
Image caption 銃撃現場の1つのアルヌール・モスクの近くで追悼式典が開かれ、ジャシンダ・アーダーン首相(中央)も出席した(22日、ニュージーランド・クライストチャーチ)

約100人が死傷したニュージーランド・クライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)銃撃事件から1週間がたった22日、イスラム教の祈りの呼びかけと、2分間の黙祷(もくとう)の様子がテレビで放送された。金曜日は、イスラム教の礼拝日にあたる。

ジャシンダ・アーダーン首相は厳戒態勢の中、銃撃現場の1つのアルヌール・モスクの近くで開かれた追悼式に参加した。

首相はムスリム(イスラム教徒)のコミュニティーに対して、「ニュージーランドは皆さんと共に悲しんでいます。私たちはひとつです」と慰めの言葉を贈った。

ニュージーランド・クライストチャーチで15日に発生した銃撃の被害は、死者50人、負傷者50人に達したほか、2人が重体という。

白人至上主義者を自称するオーストラリア国籍のブレントン・タラント容疑者(28)は、殺人容疑で訴追された。今後、容疑は増える見通し。

アーダーン首相は21日、銃撃事件で使われた半自動小銃などを全面的に禁止すると発表した。

<関連記事>

銃撃から1週間

国をあげて犠牲者を追悼する日となった22日、銃撃現場のアルヌール・モスクに近いハグリー公園には何千もの人々が集まった。

「アザーン」と呼ばれるイスラム教徒による礼拝への呼びかけの様子は、国営テレビとラジオで放送され、その後2分間の黙祷が捧げられた。

アーダーン首相は群集に対し、イスラム教の聖典「コーラン」を引用し、「お互いの優しさや思いやりや共感を信じあう人たちは、一心同体です。体の一部が苦しむと、全身が痛みを感じる。ニュージーランドは皆さんと共に悲しんでいます。私たちはひとつです」と述べた。

祈りを主導したガマル・フーダ師は、銃撃犯のせいで「世界中の数百万人が悲しみに暮れている」ものの、事件現場と「同じ場所から見渡すと、愛と思いやりが見える」と説教した。

「私たちは悲嘆に暮れているが、私たちは壊れてはいない。私たちは生きていて、団結していて、誰にも引き裂かれたりしないと意志を固めている」

22日午後にはクライストチャーチで集団葬儀が予定されており、政府関係者は準備に追われた。埋葬される遺体を清める担当だった1人は、「全員の遺体を清め終わったのは午前1時半だった。やらなくてはならにことだったので。終わるとみんな感極まって、大勢で泣いたり抱き合ったりした」と話した。

Image copyright Reuters
Image caption 多くの女性が頭にスカーフをかぶり、追悼に訪れた

ニュージーランド国内にある多くのモスクは、訪問者のために開かれるという。また屋外では保護と連帯の象徴的な活動として、人々が手をつなぎ協力を示す「人間の鎖」がつくられるという。

ニュージーランドの国内のムスリムではない女性に、頭にスカーフを巻いて連帯を示そう提案もソーシャルメディアで広まっている。

銃撃の犠牲者

2つのモスクで起きた銃撃事件では、50人が犠牲になった。

22日の追悼に先立ち、アーダーン首相は、できるだけ多くの国民が1度立ち止まり、犠牲者に思いをはせるよう働きかけていた。

「テロ攻撃から1週間がたち、イスラム教徒がモスクへと戻る中、多くのニュージーランド国民がイスラム教徒のコミュニティーを支援したいと思っています」

お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
NZ首相「過激主義に対する世界的取り組み」必要 BBC単独インタビュー

銃規制

アーダーン首相は21日、全ての軍仕様の半自動小銃(MSSA)と自動小銃を禁止すると発表した。

「我が国の歴史は永遠に変わった。そして、法律もそうなるだろう」と述べ、4月11日にも新法を施行したい考えを示した。

新法の影響を受ける武器については、所有者が返納できるよう恩赦が設けられており、今後、禁止された銃器の買い戻し計画が整備される。

買い戻しには最大で2億NZドル(約153億円)がかかる可能性があるが、首相は「我々の地域社会の安全を確約するために支払わなければならない金額だ」と述べた。

来週には、全国追悼式が計画されているという。

(英語記事 NZ falls silent for mosque attack victims

この話題についてさらに読む