サイクロン「アイダイ」、死者700人に 救助が難航

Members of the rescue team wear masks as they prepare to offload a body retrieved from areas flooded in the aftermath of Cyclone Idai in Chimanimani, Zimbabwe, March 21, 2019. Image copyright Reuters
Image caption 被害の大きかったジンバブエ・チマニマニから遺体を搬送するため、ヘリコプターを準備する救助隊員

14日にアフリカ南部を直撃したサイクロン「アイダイ」による死者が急増している。被害の大きかったモザンビークのセルソ・コレイア土地・環境・農村開発相は23日、同国での死者数が242人から417人に増えたと発表した。

これにより、被害を受けたモザンビークとジンバブエ、マラウイでの犠牲者数は約700人に達した。ジンバブエではこれまでに少なくとも259人、マラウイでは56人が亡くなったと報告されている。

死者数は今後も増える可能性がある。

一方で国連は、最終的な死者数は洪水が完全に引いてからでないと確定できないと指摘した。

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Image caption アフリカ南部ではアイダイの影響で、数千人がなお洪水に取り残されているという。写真はインド海軍による救助の様子

国連人道問題調整事務所(OCHA)は23日、地域を流れるザンベジ川とブジ川に再び堤防決壊の危険性があると発表した。

OCHAのセバンスチャン・ローズ・スタンパ氏は、「モザンビークでの人的被害の全容を知るには洪水が引くまで待つ必要がある」と述べている。

モザンビークでは数千人が現在も洪水で足止めされており、同国の支援センターにもやっと食料供給が届き始めたところだという。

アフリカ南部全体では170万人がアイダイの被害を受けたとされる。家が流され、道路が寸断された地域では、電気や水道が停まってしまっているという。

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Image caption モザンビークのコレイア土地・環境・農村開発相はアイダイを、「前例のない自然災害」だと話している。写真はジンバブエのチマニマニ地区で飲み水を運ぶ子ども

22日は、モザンビーク中部のベイラでコレラの症例が確認された。国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)はすでにマラリアの拡大を確認しており、こうした感染症の拡大を警告している。

人口50万人のベイラ近郊では、最大風速40メートルのアイダイによって地滑りが発生した。

救助隊が徐々に支援物資を運んでいはいるものの、一部地域は完全に孤立し、ヘリコプターの数も少ないため、状況は非常に厳しいという。

救助隊によると、モザンビークは内陸の近隣諸国から流れ込んでくる河川の洪水に耐えてきたという。

AFP通信は、9万人近くが避難所などに身を寄せている一方、数千人がなお洪水に取り残されている可能性があると伝えた。

モザンビークのコレイア土地・環境・農村開発相は、「我々は前例のない自然災害に見舞われている。大災害とも言えるものだ。残念ながら、この規模の災害を予測できる人はこの地域にも、世界中のどこにもいなかった」と語った。

(英語記事 Cyclone Idai death toll rises sharply

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