「ブレグジット中止」求めるネット請願、4月1日に審議へ 署名580万筆超す

petition Image copyright UK Parliament website

英政府は26日、欧州連合(EU)離脱を中止するよう求めるオンライン請願について、4月1日に審議すると正式に回答した。このネット請願には現時点で約580万人以上が署名しており、議会サイトで最も署名の集まった請願となっている。

政府は回答の中で、「非常に多くの人が署名したことを承知している」と述べた一方、ブレグジット(イギリスのEU離脱)を通告したEU基本条約(リスボン条約)第50条の撤回は、有権者との「約束を破ることになる」と主張している。

英政府は2017年3月29日、第50条にもとづきEU離脱を通告し、2年間の交渉期間を発動させた。これについてマーガレット・アン・ジョージアドゥさん(77)が議会サイトに掲示した請願では、「第50条(の発動)を撤回し、EUに残ろう」と呼びかけ、署名を求めた。

ジョージアドゥさんは審議の期日が決まったことについて、ツイッターで「戦いの時は近付いた」とコメントしている。

ジョージアドゥさんは先に、「電話で3回、殺すと脅された」ほか、フェイスブック経由で「大量に罵倒された」と話していた。

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イギリスの議会サイトの請願は、署名が10万筆に達した場合に議会審議の対象となる。

ネット請願を管理する議会の請願委員会は26日、この請願についての審議日程を4月1日午後4時半(日本時間2日午前1時半)に決定したと発表した。

また、2度目の国民投票を求める請願(12万筆)と、合意のないまま3月29日に離脱するよう求める請願(14万筆)についても審議する予定で、3つの請願を合わせて審議することで回答を早めるとしている。

第50条撤回の請願を受けて、EU離脱省は声明を発表し、「メイ政権は50条を撤回するつもりはない」と強調した。

「我々は2016年の国民投票の結果を尊重し、議会と共にEU離脱を確実にするための協定を取りまとめる」

声明では、ブレグジットを中止してEUに残れば「イギリスの民主主義と、数百万人もの有権者から政権に寄せられた信頼が傷つくことになる」と説明した。

「政府は、非常に多くの人が署名したことを確認している。しかし、2016年の国民投票では、投票結果が尊重されると信じて有権者の4分の3近くが参加し、1740万人がEU離脱を支持した。イギリス政府について国民が与えた、最大の民主的信任だ」

「第50条の撤回は、政府から国民への約束を破り、民主的投票による明確な指示を無下に扱うことになる。代わりに、イギリスの民主主義に対する信頼は失われる」

イギリスは3月29日にEUを離脱する予定だったが、下院審議とEU加盟国の承認を得て延期が決まった。

EUとメイ首相がまとめた離脱協定を下院が3月中に承認すれば、新たな離脱日は5月22日となる見込み。

一方、協定が承認されなかった場合の離脱日は4月12日で、イギリスはこの日までに引き続き協定可決に向けて動くか別案を示す必要がある。

これとは別に下院は27日、議員が提出した複数のブレグジット案から議員の過半数が支持するのはどれかを判断するための「示唆的投票」を行う。

(英語記事 'Cancel Brexit' petition debate next week

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