金正恩氏が列車でロシア入り プーチン氏と初会談へ

Kim Jong-un boards a private train, ahead of an expected summit with Russian President Vladimir Putin on Thursday Image copyright Reuters
Image caption 北朝鮮の国営メディアは24日、ロシアへ向かう専用列車に乗る金正恩委員長の様子を伝えた

北朝鮮国営メディアの朝鮮中央通信などによると、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は24日、専用列車でロシア国内に到着した。

ロシア政府によると、金委員長はウラジオストク近くでウラジーミル・プーチン大統領と初会談する。朝鮮半島の「核問題」を協議する予定という。

朝鮮中央通信などによると、金委員長はロシア極東沿海地方のハサン駅に到着。専用列車から降りると、民族衣装を着たロシアの女性たちが出迎えた。

北朝鮮メディアは、プーチン大統領との会談の場所や日時をまだ伝えていない。しかし、会談開催地とみられるルスキー島の大学キャンパスには、ロシアと北朝鮮の国旗がそれぞれ掲揚されている。

BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・モスクワ特派員は、金委員長の到着に先立ち、ウラジオストクの駅の外でロシア兵が隊列を組んで行進する様子をツイートした。

Image caption ウラジオストク(Vladivostok)と平壌(Pyongyang)の位置関係

首脳会談の狙いは

複数の専門家によると、2月にヴェトナムで開かれた米朝首脳会談が物別れに終わっただけに、金委員長はプーチン大統領の支援を求めているとみられる。

BBCのローラ・ビッカー・ソウル特派員は、北朝鮮としてはロシアとの首脳会談を通じて、自分たちには強力な友好国がいるのだと国際社会に誇示したい意図があると指摘する。

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北朝鮮は、ハノイ会談決裂の原因はマイク・ポンペオ米国務長官にあると批判し、「わけの分からないことを言う」ポンペオ氏の代わりに「もっと慎重な」人物を核交渉の担当にするよう要求した。

ロシアとの首脳会談はさらに北朝鮮にとって、アメリカにばかり頼らなくても経済発展は可能だと主張する機会でもあると、ビッカー記者は指摘する。

金委員長はさらにプーチン大統領に、核開発をめぐる国連制裁の緩和を働きかける可能性もある。

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Image caption ウラジオストクでは北朝鮮とロシアの国旗が随所に掲げられている

専門家筋はさらに、この首脳会談はロシアにとっても、朝鮮半島情勢における影響力を示すチャンスになり得ると指摘する。

プーチン大統領は以前から、金委員長との会談を強く希望していた。しかし、2度の米朝首脳会談が世界的な注目を集めるなか、朝鮮半島情勢の国際的駆け引きでロシアは脇役のような立場を余儀なくされていた。

アメリカや中国と同様、ロシアも北朝鮮が核保有国になることを歓迎していない。プーチン政権幹部は、朝鮮半島の緊張緩和を望んでいると話す。

ユーリ・ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は23日、情勢はここ数カ月で「いささか安定した」と記者団に述べ、「その前向きな流れを確実なものにするため、ロシアはできることなら何でもして支援する」と話した。

韓国の外務省報道官も、ロシアは半島の非核化と平和について「我々と視点を共有している」と述べた。

北朝鮮は国内で核開発を継続している様子で、今月18日には国営メディアが、「強力な弾頭」を装着した新型の「戦術誘導兵器」の発射実験を伝えた。

(英語記事 Kim Jong-un in Russia for Vladimir Putin summit

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