北朝鮮、再び飛翔体2発を発射 「我慢の限界」のサインか

North Korean leader guides strike drill in the East Sea of Korea on 4 May. Image copyright EPA/KCNA
Image caption 4日のミサイル発射を視察した金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長

韓国軍合同参謀本部は9日、北朝鮮が同日午後4時30分ごろ、正体不明の飛翔体を2発、発射したと発表した。北朝鮮が複数の短距離ミサイルを打ち上げてから1週間もたたないうちの再発射となる。

韓国軍によると、飛翔体は北朝鮮北西部の亀城(クソン)から東に向かってを発射されたという。高度約50キロまで上昇し、飛行距離は1発が約420キロメートル、もう1発は約270キロメートルとされる。

Image caption 平壌(Pyongyang)の北西約160キロに位置する亀城(クソン、Kusong)から東に向かって飛翔体を発射したとされる

北朝鮮は4日、東部の江原道元山(カンウォンドウォンサン)付近から北東の日本海方向に複数の短距離ミサイルを発射。日本海に落下したとされる。

BBCのローラ・ビッカー・ソウル特派員によると、北朝鮮は最近、米韓合同軍事演習に対する不満を繰り返し表明していたことから、発射試験は驚くべき事態ではないという。

また、北朝鮮はアメリカに対し、経済制裁の緩和に至るまでの我慢は長くは続かず、このままでは同国は「新たな道」を進むことになると警告しているという。

核開発は継続か

発射の数時間前には、米政府のスティーヴン・ビーガン北朝鮮担当特別代表がソウル入りしたところだった。北朝鮮の核開発問題の行き詰まり打開のため、韓国の担当者との対策協議が訪韓の目的。

北朝鮮は昨年、核実験と大陸間弾道ミサイルの発射試験をやめると発表した。しかし先月、同国の核施設をとらえた衛星写真で、放射性物質の再処理とみられる動きが確認されるなど、核開発は継続しているとみられている。

北朝鮮は、長距離ミサイルの弾頭に収まる小型の核爆弾と、アメリカ本土にも到達可能な弾道ミサイルの開発に成功したと表明している。

<分析>計算された挑発――ジョナサン・マーカス、防衛問題担当編集委員

北朝鮮は最近のミサイル発射試験で一つのパターンをつくりつつある。

いくつかの発射試験の計画が進行しているのは明らかだ。目的は、アメリカ(そして、短距離ミサイルの標的となり得る韓国)に明確な外交上のサインを送ること。そのサインとは――北朝鮮は我慢の限界に近づいているということだ。

北朝鮮は先週末、新たな短距離弾道ミサイルの発射試験を実施した。飛行距離は約200キロメートルだったが、専門家らは実際にはもっと長い距離を飛行できるとみている。

今回、発射試験のあった武器の種類は、まだ明らかになっていない。

北朝鮮は今のところ、大陸間弾道ミサイルの発射試験はしない配慮をみせている。アメリカとの相互理解に違反するからだ。

ただし、この「非公式な決め事」の期限は今年末までだ。外交における前進がなければ、北朝鮮はおそらく、より長距離のミサイル発射試験を実施するだろう。

(英語記事 N Korea fires 'unidentified projectile'

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