公衆トイレ、「男女比は1:2が適切」 設備不足に警告=英団体

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イギリスの王立公衆衛生協会が、公衆トイレにおける便器の数の男女比は1:2が適切だという報告書を発表した。

男性用トイレには個室より小便器が多く、女性に比べて列を作ることがほとんどないためだとしている。

イギリスでは自治体が管理している何百件もの公衆トイレが閉鎖されており、同協会はこれによって病人や身体障害者が外出しにくくなる状況があると指摘した。

BBCが独自に調査したイギリス全土の公衆トイレ地図によると、主要自治体が運営する公衆トイレは2010年には5159カ所あったが、2018年には4486件に減少した。

また、37の自治体で公衆トイレを全く設置していないことが分かった。

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Image caption 男性トイレに設置されている小便器の数は、女性トイレの個室の数よりも多いことがほとんどだ

報告書では、公衆トイレは「街灯や道路、ごみの収集と同じように必要不可欠な公共サービスとして考えるべきだ」と指摘。

公衆トイレが不足している結果、利用者への平等性、移動のしやすさ、健康状態などさまざまな面に影響が出ているものの、誰も資金を拠出したがらないと批判した。

また、トイレ不足によって「尿意を我慢」したり路上で用を足す人がおり、これは不衛生で、病気や汚染の原因になる行為だと指摘した。

イギリスでは公衆トイレにおける便器の数の男女比は1:1が水準とされている。

しかし、男性トイレには個室のほかに小便器があるため、実際はこの比率も達成できていないことがほとんどだという。

アメリカの一部の州やカナダでは、女性の方がトイレを使う時間が長いことを考慮した「トイレ平等法」を制定しようという動きも出ている。

「トイレが少ない」ことで外出を控える

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Image caption ローナ・ゴウディーさんはリヴァプールで、IBS患者の支援グループを運営している

協会が成人2000人を対象に行った調査によると、5人に2人がトイレに頻繁に行かなくてはならない健康状態を抱えており、「トイレが少ない」ことで外出を控えようと思うことがあると回答した。

リヴァプールで図書館司書を務めるローナ・ゴウディーさん(31)は10年にわたり、ストレスで便秘や下痢を繰り返す過敏性腸症候群(IBS)を患っている。

「知らない場所に行った時は、トイレの場所や、どれだけ早くそこにたどり着けるかをとても気にしてしまう」とゴウディーさんは説明する。

「私の場合、田舎が好きで、長い散歩に誘ってくれる友達もいるけれど、(トイレのある)市街地から遠くには行きたくないから断ってしまう」

ゴウディーさんはリヴァプールで、IBS患者の支援グループを運営しているが、こうした問題は頻繁に起こるという。

「公衆トイレをバーに改装するのが流行っているが、IBSにかかっていてもいなくても、実際問題として公衆トイレを必要としている人たちはいる」

(英語記事 Two female loos for every male one, demand experts

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