ワインスティーン被告、48億円で和解か 性被害の民事訴訟原告らと

Harvey Weinstein Image copyright Getty Images
Image caption ハーヴィー・ワインスティーン被告

俳優など多数の女性たちから性暴力などで告発され、刑事訴追もされている米ハリウッドの映画プロデューサー、ハーヴィー・ワインスティーン被告(67)と同被告が代表をつとめていた映画制作会社の経営陣らが、告発した女性たちに約4400万ドル(約48億2000万円)を支払うことで、両者の間に暫定的な和解が成立した。米メディアが23日、報じた。

弁護団によると、女性たちが民事訴訟を終結させることが和解条項に含まれているという。

ワインスティーン被告は、75人を超える女性たちに性的な虐待やいやがらせをした疑いがあるが、それらを否定している。

一方、女性2人に対する強姦罪などで起訴されている刑事裁判では、来月3日、ニューヨークの裁判所への出廷が予定されている。

「大筋で合意した」

米AP通信によると、ワインスティーン被告の弟で映画制作会社ワインスティーン・カンパニーの共同設立者であるボブ・ワインスティーン氏の弁護士アダム・ハリス氏は、「大筋の経済的な合意」に達したと、裁判官に伝えたという。

ハリス氏はまた、「個人的には非常に楽観している」と付け加えたとされる。

米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、ワインスティーン被告側の話として、和解金の規模は約4400万ドルだと報じた。

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ニューヨークの警察署に入るワインスティーン容疑者

被告はどんな人物?

ワインスティーン被告は、ハリウッドを代表する大物プロデューサーの1人。「恋に落ちたシェイクスピア」、「英国王のスピーチ」、「アーティスト」など、栄誉ある賞に輝いた多数の映画を世に送り出してきた。

同被告が関わった映画は1999年以降、アカデミー賞で計81の賞を受けた。

1970年代に映画プロダクション会社、ミラマックスを設立。2005年に同社から分離してワインスティーン・カンパニーを立ち上げた。

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女優たちが実名告発

ワインスティーン被告の性暴力は、2017年10月に米ニューヨークタイムズ紙が報じたことから明るみに出た。

ローズ・マッゴーワン氏とアシュリー・ジャッド氏は、実名で被害を告発した最初の女優たちだった。

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Image caption 被害を訴えた女性たち。左上から時計回りに、グウィネス・パルトロー、アンジェリーナ・ジョリー、カーラ・デルヴィーニュ、ミラ・ソルヴィーノ、ロザンナ・アークエット、レア・セドゥの各氏

告発の内容には、ワインスティーン被告に対して無理やりマッサージをさせられたり、同被告が裸のところを見るよう命じられたりしたことが含まれていた。性的行為と引き換えに、仕事を紹介すると言われたとの証言もあった。

ワインスティーン被告は「多くの痛みを引き起こした」として謝罪したが、嫌がらせに当たることはしていないと主張している。

同被告に関する告発は#MeToo運動のきっかけとなった。運動はその後、ビジネス界や政界などでも、性暴力を告発する動きを呼んだ。

非難の高まりを受け、ワインスティーン・カンパニーはワインスティーン被告を解任し、破産申請をした。

同被告は現在、性的暴行など5件の罪で起訴されている。有罪となれば残りの人生を刑務所で送り続ける可能性がある。

(編集部注――日本では「ワインスタイン」と表記されることの多いハーヴィー・ワインスティーン被告の名前は、本人や複数のハリウッド関係者の発音に沿って表記しています)

(英語記事 Weinstein 'to settle with accusers for $44m'

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