米ヴァージニア銃乱射、犠牲者の身元判明 「埋められない喪失感」残す

People gather for a public prayer service on June 1, 2019 in Virginia Beach, US Image copyright Getty Images
Image caption 1日の追悼集会で悲しむ人々

米ヴァージニア州ヴァージニア・ビーチで先月31日、市職員が市庁舎で同僚に対し銃を乱射した事件で、死亡した12人の身元が明らかになった。同市が1日に公表した。

同市政代行官のデイヴ・ハンセン氏は、犠牲になった地方自治体職員11人と、契約職員1人は、「我々に決して埋めることができない喪失感を残した」と述べた。

銃を乱射した男はドウェイン・クラドック容疑者(40)で、警察によると何らかの恨みを抱えた市職員だったという。

先月31日午後4時過ぎに発生した乱射事件では、被害者の1人は車の外で撃たれ、他の被害者は市役所ビルの3つの階で倒れているのが見つかった。

ヴァージニア・ビーチ警察のジェイムズ・サーヴェラ本部長によると、警官4人が建物内に入り犯人を発見し、「直ちに対応」した。「長時間に及ぶ、大規模な銃撃戦」で犯人は射殺されたという。

捜査当局は、犠牲者に焦点を絞るため、容疑者の名前に言及するのは1度限りにすると述べた。

犠牲者について分っていること

犠牲になった市職員は、ラキータ・ブラウン氏、タラ・ギャラガー氏、メアリ・ルイーズ・ゲイル氏、アレクサンダー・グセフ氏、キャサリン・ニクソン氏、リチャード・ネトルトン氏、クリストファー・ケリー・ラップ氏、ライアン・キース・コックス氏、ジョシュア・ハーディ氏、ミシェル・ランガー氏、ロバート・ウィリアムズ氏、合わせて11人。 契約職員のハーバート・スネリング氏も犠牲になった。

ハンセン氏よると、ウィリアムズ氏は勤続41年で、ラップ氏はわずか11カ月だった。

「今日、我々はみな悲嘆に暮れている」

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Image caption 犠牲者の写真(左上から時計回りに:リチャード・ネトルトン氏、ライアン・キース・コックス氏、クリストファー・ケリー・ラップ氏、キャサリン・ニクソン氏、タラ・ウェルチ・ギャラガー氏、ラキータ・ブラウン氏、メアリ・ルイーズ・ゲイル氏、アレクサンダー・グセフ氏、ハーバート・”バート”・スネリング氏、ジョシュア・ハーディ氏、ミチェル・”ミシー”・ランガー氏、ロバート・”ボビー”・ウィリアムズ氏)

この事件の負傷者は、防弾チョッキに被弾し負傷した警官1人を含め、少なくとも3人に上る。

ヴァージニア・ビーチ総合病院のマーティン・オグレイディ外相担当部長は、記者団に対し、3人全員の容体は安定しており、治療を受けている状況だと述べた。

容疑者について分っていること

警察によると、クラドック容疑者はエンジニアとして同市の公益事業部で15年間務めていた。

AP通信によると、容疑者は米軍で勤務経験があり、近隣住民によると、物静かで「めったに笑わない」人だったという。

複数の米メディアは、容疑者が最近解雇されたばかり、あるいは解雇されそうな状況だったと伝えている。しかしハンセン氏によると、犯行当時、容疑者はまだ市の職員として務めており、市庁舎に入るための身分証を所持していた。

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Image caption ヴァージニア・ビーチの住民が1日の追悼集会に訪れた

サーヴェラ警察本部長は、容疑者の動機について言及を避けた。

警察はこれまで、容疑者は減音器と大容量の弾倉を備えた、45口径の半自動式拳銃を使用したと発表していた。サーヴェラ本部長によると、犯行現場や容疑者宅から他の複数の武器が押収されたが、詳細は明かされなかった。

容疑者が最近、複数の銃器を合法に購入したとの報道もある。

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Image caption 銃乱射現場となったヴァージニア・ビーチ市庁舎2号棟

同じ施設内で働くジェイミー・リヴェラ氏は、事件当日は休みで自宅にいたという。BBCのハリー・ロウ記者に対し、事件の知らせを聞いて愕然(がくぜん)としたと述べた。

「あまりに現実味がない。これは悲劇で、無意味で邪悪な行為だ」

Image caption 銃乱射が起きたヴァージニア・ビーチ(Virginia Beach)の位置

ドナルド・トランプ米大統領は1日ツイッターで、ヴァージニア・ビーチのボビー・ダイヤー市長と話し、乱射が起きた地域の人々への哀悼の意を伝えたと投稿した。

またトランプ大統領は、6月4日まで国内の政府系施設で半旗を掲げるよう命じた。

ハンセン氏によると、市庁舎はしばらく閉鎖され、行政機能については別の場所に一時的に移転するという。

アメリカ国内の銃暴力を記録する非営利団体のウエブサイト「Gun Violence Archive」によると、2019年になってアメリカで起きた銃乱射事件はこれで150件目。

(英語記事 Virginia city names mass shooting victims

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