「粛清」 と報じられた北朝鮮高官、正恩氏と音楽会に出席 国営通信

North Korean leadership watching a concert Image copyright Reuters/KCNA
Image caption 金正恩・朝鮮労働党委員長らと一緒にコンサート会場に姿を見せたと報じられた、金英哲・党副委員長(右側の赤丸の人物)

北朝鮮の国営メディアは3日、労役刑に処されたと一部で報じられた金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長が2日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長らと一緒にコンサートを鑑賞したと伝えた。

英哲氏は、正恩氏の「右腕」と呼ばれる側近。しかし、2月にハノイであった米朝首脳会談が物別れに終わった責任を問われ、労役刑になったと、韓国紙、朝鮮日報が5月31日に伝えていた。

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Image caption 2018年にドナルド・トランプ米大統領と会談した金英哲氏

国営朝鮮中央通信によると、5月30日に開かれたコンサートの出席者リストに英哲氏の名前があった。英哲氏とされる人物の写真も配信されたが、顔の部分に両手がかかっていて、本人かどうかはっきりとは確認できない。

仮にコンサートの聴衆に交じっていたとしても、それが労役刑を受けなかったことを証明するものではない。

北朝鮮高官の粛清に関する報道は確認が難しく、のちに不正確だったと判明することも多い。

過去にも「粛清」の誤報

今回の朝鮮日報の報道では、英哲氏の労役刑のほか、金赫哲(キム・ヒョクチョル)対米特別代表が平壌の空港で銃殺刑になったとも伝えられた。ただ、匿名の情報源からの話を根拠にしていた。

赫哲氏の姿は2日のコンサートで確認されていない。しかし、朝鮮中央通信は同氏が処刑されたとは伝えておらず、真偽は不明のままだ。

韓国では過去にも、メディアや政府が北朝鮮での粛清の動きを伝え、後日その粛清されたはずの人物が正恩氏のそばにいることが確認されたことがある。

2013年には、北朝鮮の歌手、玄松月(ヒョン・ソンウォル)氏が「楽団のメンバーたちが見ている中で機関銃の弾を浴びた」と報じられた。

ところが、玄氏は2018年、平昌冬季五輪の北朝鮮選手団の引率役としてソウルに姿を見せた。

(英語記事 'Purged' North Korean diplomat appears with Kim

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