次期英首相候補たち、次々と過去の違法薬物使用を謝罪

Michael Gove
Image caption マイケル・ゴーヴ環境相

与党・保守党党首選への立候補を表明しているマイケル・ゴーヴ環境相は9日、20年前にコカインを複数回使用したことについて、禁錮刑を受けなかったのは「幸運だった」と話した。

ゴーヴ氏は政界に入る前のジャーナリスト時代、イギリスの薬物乱用法で最も危険とされる「クラスA」に分類されているコカインを使用したことを認めている。

イギリスではテリーザ・メイ首相が7日に保守党党首を退任したことに伴い、これまでに保守党議員11人が党首選への立候補を表明しているが、ゴーヴ氏を含む複数の立候補者が過去の違法薬物使用を明らかにし、謝罪している。

次期党首は自動的にイギリスの首相となる。メイ首相は後任が決まるまで首相にとどまる。

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BBCの「アンドリュー・マー・ショー」に出演したゴーヴ氏は、禁錮刑を受けるべきだったかという質問に対し「刑務所に行かなかったのは幸運だが、(コカイン使用は)大きな間違いだったと思う」と話した。

「自分の犯した過ちを深く後悔している。薬物使用は犯罪で、間違いだった」

一方でゴーヴ氏は、コカインを「常習」していたことはないと強調している。

アメリカ入国のビザ(査証)申請で薬物使用歴を申告していたかという質問には、「そのことについて直接聞かれて、本当のことを答えなかったことは一度もないと思う」と答えた上で、「もし私が首相に選ばれたなら、アメリカを訪問するためには申告が必要になるだろう」と述べた。

環境相就任時に申告したかどうかについては、「誰も聞かなかった。そういった質問は一度もなかった」としている。

他の党首候補も続々と

ゴーヴ氏の謝罪と前後して、他の立候補者も次々と過去の違法薬物使用を明らかにし、謝罪している。

ローリー・スチュワート国際開発相は5月、15年前にイランで行われた結婚式でアヘンを吸ったことを謝罪した。アヘンはコカインと同様、イギリスではクラスAに指定されている。

ボリス・ジョンソン前外相は2008年に雑誌マリー・クレールの取材で、大学時代にコカインを吸ったことがあるという話題について質問され、「自分は当時、19歳だった」と答えている。2005年にテレビ番組で同様の質問を受けた際には、コカインを渡されたが実際には吸っていないと話していた。

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Image caption アンドレア・レッドソム前下院院内総務

また、アンドレア・レッドソム前下院院内総務は、「大学時代に大麻を吸った」が、「それ以来、一度も吸っていない」と述べている。

ジェレミー・ハント外相は5月に英紙タイムズの取材で、過去にバックパッカーとしてインドを旅行した際に大麻の入ったラッシー(乳飲料)を飲んだことを明らかにした。

このほか、エスター・マクヴェイ前雇用・年金相は「アンドリュー・マー・ショー」で、Aクラス薬物を使用したことはないと話した半面、ITVの取材では「ずっと若いころ」に大麻を試したことがあると述べていた。

一方、自らも過去の大麻使用を認めているドミニク・ラーブ前EU離脱相はBBCのラジオ番組に出演し、「ゴーヴ氏は自分の過ちを説明したようだ」と話した。

「昔のことだが、人々はそのまま判断するだろう。ただ、私は2度目のチャンスがある社会を信じたい」

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Image caption サジド・ジャヴィド内相

こうした中、サジド・ジャヴィド内相は、Aクラス薬物を使用したことがある人は、それが及ぼす損害を理解する必要があると強調した。ジャヴィド氏も党首選に立候補している。

英スカイの番組に出演したジャヴィド氏は、「Aクラス薬物を使用した人は、コロンビアから始まって例えば(ロンドン中心部の)チェルシーまで続くそのサプライチェーンの中で多くの命が損なわれていることを考えないといけない」と指摘した。

(英語記事 Gove: I was lucky to avoid jail over cocaine

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