ニューヨーク高層ビルにヘリ激突、1人死亡  「テロの可能性ない」

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Image caption 事故があった「AXAエクイタブル」ビル付近

アメリカ・ニューヨーク市マンハッタンで10日午後2時ごろ、54階建てビルの屋上にヘリコプターが衝突した。当局によると、パイロットが死亡した。他に搭乗者はなく、テロの可能性もないとしている。

現場のビル屋上では火災が発生したが、直後に消火されたという。ビル内にいた人にけがはなかった。

事故があったのは、7番街沿いのタイムズスクエア近くにある「AXAエクイタブル」ビル。高さは229メートルある。ニューヨーク市のビル・デブラジオ市長によると、同ビルの屋上にはヘリポートはないという。

離陸11分後に衝突

当局によると、衝突したヘリは午後1時32分にマンハッタンのイーストサイドのヘリポートを離陸。11分後にビルに衝突した。「重役の旅行」が目的の飛行だったという。

地元メディアは、操縦者の名前をティム・マコーマック氏と伝えた。

連邦航空局によると、ヘリは双発の「アグスタA109E」で、操縦者のほかに乗っていた人はいなかった。

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Image caption 現場ビル屋上に散らばったヘリコプターの残骸の一部(ニューヨーク市消防当局撮影)

悪天候の中で飛行

デブラジオ氏は、ヘリは「大破した」と説明。「現時点では、これがテロ行為だと示すものは何もない。ニューヨーク市への継続的な危険もない」と話した。

事故発生時は雨や霧で視界が悪かった。警察は、悪天候の中で飛行した理由も「捜査対象」になるとしている。

ニュージャージー州から毎朝このビルに通勤している弁護士ミケイラ・ダドリーさん(30)は、「小さな揺れを感じた。サイレンの音が聞こえて、何か悪いことが起きたと思った」と話した。

「ビルから退去するよう放送があり、バックパックと携帯電話をつかんだ。階段は外に出ようとしている人々でごった返していたので、とてもゆっくりとしか進まなかった。何が起きたのかわからなかったので、みんな少しパニック状態だった」

衝突時、同ビル周辺のビルにいた人たちも衝撃を感じたという。

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Image caption 現場付近に集まった市民たち

屋上への着陸に失敗か

現場付近で取材に応じたニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、「ヘリコプターが強制着陸、緊急着陸、または何らかの理由でビルの屋上に着陸した」と説明した。

また、「ヘリが屋上に衝突したときに火災が起きた。ビルの中にいた人たちは、揺れを感じたと話していた」と話した。

さらに、「ニューヨーク市民ならある程度、9/11(2001年の米同時多発テロ事件)のPTSD(心的外傷後ストレス障害)があるだろう。私もあの朝のことはよく覚えている。だから、飛行機がビルにぶつかったと聞いたときは、私の気持ちも他のニューヨーカーの気持ちと同じだった」と述べた。

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Image caption 事故現場のビルに駆けつけた消防士たち

事故があった高層ビルは、ドナルド・トランプ大統領が保有するトランプタワーから約800メートルの距離にある。トランプ氏の大統領就任以降、付近の上空における航空機の飛行は制限されている。

トランプ氏はホワイトハウスで、今回の事故について「大変な悲劇」、「とても悲しい出来事」とコメントした。

NYでヘリの事故が続発

ニューヨーク市周辺では、ヘリの事故が相次いでいる。

先月にはハドソン川にヘリが墜落。昨年にも観光ヘリがイースト川に落ち、5人が死亡した。

(英語記事  One dead in helicopter crash on NYC skyscraper

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