小児性犯罪者を化学的に去勢 米アラバマで州法成立

Alabama State Capitol Image copyright Getty Images

アメリカのアラバマ州で10日、一部の小児性犯罪者に化学的去勢を行うことを義務付ける法律が成立した。

13歳未満の未成年に対する性的暴行で有罪となった人物に対し、刑務所を仮出所する1カ月前から性欲を抑える薬を投与する。

薬の投与期間は裁判所が決定する。また、薬の代金は対象の受刑者が負担する。

アメリカで性犯罪者に対する化学的去勢が認められたのは、アラバマ州で7州目となる。

ケイ・アイヴィー州知事は、「アラバマ州の子どもを守るための一歩だ」と話した。

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化学的去勢を義務づける法案は、共和党のスティーヴ・ハースト議員が提出したもの。ハースト議員は、性的暴行を受けた幼い子どもたちの養護団体から話を聞いて影響を受けたと話した。

一方、米自由人権協会(ACLU)のアラバマ支部はこの法案を批判。ランドール・マーシャル会長は、「化学的去勢に効果があるのか、医学的に証明されているのかさえ不透明だ」と指摘している。

「アラバマ州が人体実験を始めたなら、それは合衆国憲法に抵触すると思う」

化学的去勢とは?

化学的去勢は錠剤や注射で薬を投与し、男性ホルモンであるテストステロンの生成を抑え、性欲を減退させる処置。

投与をやめれば、テストステロンは再び生成されるようになる。

2009年にはイギリスで志願した受刑者による化学的去勢の試験スキームが行われた。この実験には、「強い性欲や性的幻想を持つ」受刑者が参加した。

犯罪心理学者のドン・グルービン氏によると、この実験に参加した受刑者からは「人生が変わった」という報告があったという。

インドネシアでは2016年、小児性犯罪者に化学的去勢や減軽措置のない禁錮刑、死刑を科すことができる法律が成立した。インドネシア医師協会はこの法律は「有害」で「人権に反する」と批判している。

2011年7月には韓国でも小児性犯罪者に対する化学的去勢を認める法律が制定された。

(英語記事 Alabama introduces chemical castration law

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