香港デモ、参加者が警察本部を包囲 

Protesters gather outside the police headquarters in Hong Kong on June 21, 2019 Image copyright Getty Images
Image caption 改正案の完全撤回を求める抗議者たちが警察本部を取り囲んだ(21日、香港)

香港中心部で21日、「逃亡犯条例」の改正案をめぐり、改正案の完全撤回を求めた抗議者たちが警察本部を取り囲んだ。

警察は、緊急通報への対応に「深刻な影響」が出るとして、デモ参加者に平和的にその場を離れるよう求めている。

香港ではここ数週間、何百万人もの市民が改正案に反対するデモに参加しており、警察との衝突もあった。

改正案は香港から中国本土へ刑事事件の容疑者を引き渡せるようにするもので、香港の法的独立性を損なうものだとの批判が出ている。

香港は1997年のイギリスからの返還以降、「一国二制度」の下で独自の法制度を維持し、表現の自由などの権利も保障されている。

「市民に対面を」

複数の大学の学生が集まったグループは、香港政府に対し20日までに改正案を完全に撤回するよう要求していたが、政府はこの期限を無視した。

これを受けて、21日早朝から多くの市民が立法会(議会)ビル前に集まり、デモを開始した。

現場で取材するBBCのヘリエ・チュン記者によると、21日の午前中はデモは比較的静かだったという。

しかしその後、民主化活動家の黄之鋒(ウォン・ジーフン、ジョシュア・ウォン)氏が、警察本部前まで行進するよう参加者に訴えた。

参加者たちはマスクを装着し、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の退任を求めるスローガンを叫びながら更新した。

黄氏はツイッターで、「私はいま、仲間の香港市民たちと警察本部前にいる。盧偉聡(スティーヴン・ロー)警察署長は表に出てきて市民と対面してほしい! デモ参加者は暴徒ではない。全ての政治的訴追を取り下げろ。警察には説明責任がある!」と訴えた。

警察は先の抗議デモで、一部参加者を暴動容疑で逮捕している。有罪となれば、最大10年の禁錮刑が科せられる。

これまでに32人が逮捕され、うち5人が暴動罪に問われている一方、8人が釈放された。

改正案をめぐる一連の抗議デモはおおむね平和的に行われており、主催者発表によると最大で1日に200万人が参加した。

一方、12日のデモでは警察と参加者が衝突。警察が催涙ガスやゴム弾を導入し、数十人のけが人が出た。

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Image caption 12日の抗議デモで、参加者に催涙ガスボンベを投げつける警官

大規模なデモが続いた事態を受け、林鄭行政長官は改正案の審議を中止。19日には公式な謝罪を発表し、「今回の改正案は議論と対立、社会不安を招いた。そのことに対して、すべての香港市民に心から謝罪する」と表明した。

しかしデモに参加したアビさん(20)はBBCの取材に対し、長官の謝罪は「不誠実だ」と話した。

「私は今も、長官は退任すべきだと思う。もう一度チャンスがほしいなら、少なくとも改正案を完全撤回して、自分がそれに相応しいことを示すべきだ。私たちは行政官を全く信用していない」

中国政府はこうした政治不安の間も一貫して、改正案を支持している。

(英語記事 Protesters block Hong Kong police headquarters

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