米富豪、未成年の性的搾取疑惑で起訴 トランプ大統領とも交流

Florida Department of Law Enforcement sex offenders card on Jeffrey Epstein. Image copyright Florida Department of Law Enforcement
Image caption エプスティーン被告は未成年少女を性的に搾取する一大ネットワークを築いていたとされる

米ヘッジファンド経営者で政財界の有力者とつながりのあるジェフリー・エプスティーン被告(66)が8日、大勢の少女を性行為目的で斡旋(あっせん)する「巨大ネットワーク」を運営していたとして、起訴された。ニューヨークの連邦地裁で同日、被告は無罪を主張した。

ニューヨーク連邦地検の訴状によると、エプスティーン被告は2002~2005年、ニューヨーク市マンハッタンとフロリダ州に所有する邸宅に未成年を引き入れていた。被害者は最年少で14歳で、数百ドルと引き換えに性行為を強いられていたという。

エプスティーン被告は以前にも同様の罪で有罪となり、性犯罪者として登録されている。また、ドナルド・トランプ米大統領やビル・クリントン元大統領、イギリスのアンドリュー王子などと交流があった。

クリントン元大統領は今回の起訴を受けて声明を発表し、「ひどい犯罪については何も知らない」と述べた。「過去に計4回、ジェフリー・エプスティーン所有の飛行機に乗ったことがあり」、2002年に会ったことがあるという。

一方で、「もう10年以上、彼とは話していない」としている。

トランプ大統領は過去に米誌ニューヨーク・マガジンでエプスティーン被告について、「ジェフのことは15年前から知っている。素晴らしい男だ」と語っている。

また、「一緒にいて楽しい人だ。僕と同じくらい美しい女性が好きらしい。その多くが、どちらかというと若いらしい」とも話していた。

未成年と知っていた疑い

エプスティーン被告は6日、フランスから自家用ジェットで帰国した際にニュージャージー州のテォーターボロ空港で逮捕された。性的搾取目的の人身取引罪と、性的搾取目的の人身取引共謀罪の疑いが持たれている。

訴状によると、被告は被害者が18歳未満だと知りながら、性的虐待を加えていた。被害者は裸でマッサージを行うために連れてこられ、その後に性的暴行を受けたという。

また、被告は「被害者に金銭を渡し、同じような行為のために他の少女を連れて来させていた」という。

さらに「従業員や同僚」などと共謀し、マンハッタンのマンションやフロリダ州パームビーチの住宅で性的搾取を行う手はずを整えていた疑惑が持たれている。

訴えに対してエプスティーン被告は、呼び寄せた女性は少なくとも18歳以上だったと思っており、性行為も合意の上だったと主張している。

ニューヨーク連邦地検のジェフリー・バーマン検事は記者会見で、エプスティーン被告のマンハッタンの邸宅を家宅捜索したところ、裸の少女たちの写真と思われるものが複数押収されたと発表した。

その上で、被告には逃亡の可能性があるため公判中は勾留すべきとの見解を示した。また、他に被害者がいれば名乗り出てほしい、情報を提供してほしいと呼びかけた。

「被告がとったとされる行動は、良心に衝撃を与える。何年も前の疑惑だが、被害者とされる大勢にとっては今なお極めて深刻な問題だ。裁判所は被害者たちの訴えに耳を傾けるべきだ」

被告の保釈申請は11日に審理される予定。それまで、被告は勾留される。

2008年にも同様の罪で有罪に

エプスティーン被告は過去にも、1999~2007年に何十人もの未成年の少女を性的に暴行した罪に問われたが、司法取引で性的搾取目的の人身取引罪での有罪判決は逃れた。

代わりに2008年、フロリダ州法に基づき、未成年を売春に勧誘・斡旋したという量刑の比較的軽い罪について有罪を認めた。

人身取引罪では終身刑の可能性もあったが、この裁判では禁錮刑13カ月と性犯罪者登録という判決が出た。

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Image caption エプスティーン被告が保有するパームビーチの住宅

しかしフロリダ州のケネス・マーラ判事は今年に入り、当時の連邦検事が司法取引の内容を被害者たちに伝えなかったのは違法だと判断を示した。

マーラ判事は現在、エプスティーン被告を厳罰から守った司法取引が今なお有効かどうか、調べている。

これに伴いホワイトハウスは、当時フロリダ州の連邦検事だったアレクサンダー・アコスタ現労働長官がこの司法取引でどのような役割を担ったか「調査」していると明らかにした。

(英語記事 Financier Epstein charged with trafficking minors