イランの精鋭部隊、英石油タンカーを妨害 ホルムズ海峡で

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Image caption イギリスの護衛艦「モントローズ」は石油タンカー「ブリティッシュ・ヘリテージ」とイランのの船3隻の間に入り、音声で警告を発した

英国防省は11日、ペルシャ湾を航行中のイギリスの石油タンカーをイランのボートが妨害しようとしたと発表した。ボートはイギリス海軍の護衛艦によって退去させられたという。

国防省によると、英護衛艦「モントローズ」は石油タンカー「ブリティッシュ・ヘリテージ」とイランのボート3隻の間に割って入り、音声で警告を発した。同省報道官は、イランの動きは「国際法に反する」としている。

イランは先週、英領ジブラルタル付近で自国の石油タンカーを拿捕(だほ)されており、その報復をするつもりだと警告していた。

米メディアは米政府高官筋の話として、石油タンカーがペルシャ湾からホルムズ海峡に入ろうとしたところ、イランの革命防衛隊(IRGC)に所属するボートが近付いたと報じた。

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英政府報道官は記者会見で、「イランのボート3隻が国際法を破り、商用船ブリティッシュ・ヘリテージのホルムズ海峡への航行を妨害しようとした」と説明した。

「イギリス政府はこの行動を懸念し、イラン当局に中東地域での緊張緩和を求めていく」

石油タンカーを護衛していた「モントローズ」の塔裁砲は、イランのボートに向けられていたと報じられている。イラン側は警告に応じて退去したため、発砲はなかった。

イギリス海軍は先週、ジブラルタル当局の要請を受け、イランの石油タンカー1隻を拿捕している。欧州連合(EU)の制裁に反してシリアに石油を運んでいた証拠があったためという。

これに対してイラン政府は、タンカーを解放しなければイギリスの石油タンカーを捕獲すると警告していた。また、駐イラン英国大使を召喚し、「海賊行為」だと非難した。

さらにハッサン・ロウハニ大統領は10日、イギリスがペルシャ湾を航行する石油タンカーを海軍の戦艦で護衛しているのは「怖がり」で「どうしようもない」行為だと批判した。

「モントローズ」はこの時、石油タンカー「パシフィック・ヴォイジャー」がホルムズ海峡を航行するのを護衛していたが、特に問題は起こらなかった。

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Image caption イギリス海軍は先週、ジブラルタル当局の要請を受け、イランの石油タンカー1隻を捕獲している

イランをめぐっては現在、アメリカとの関係が急速に緊張している。

イランとの核合意から離脱したドナルド・トランプ政権は、イランに追加制裁を課している。ただ、イギリスを含む欧州の合意締結国はこれに追随していない。

一方で、イギリス政府は6月にホルムズ海峡で起きたタンカー襲撃は「ほぼ確実に」イラン政府の責任だとしており、イギリスとイランの関係も厳しいものになっている。

イギリス政府はまた、イランで2016年にスパイ容疑で5年の禁錮刑を受けたイラン系英国人のナザニン・ザガリ=ラトクリフさんの解放を求めている。ザガリ=ラトクリフさんは容疑を否認している。

(英語記事 Iranian boats 'tried to intercept British tanker'

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